・出展：環境汚染問題 私たちと子どもたちの未来のために
http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/
・第6章：既知の及び疑われている発達神経毒物
重金属やアルコールと他の溶剤・ニコチン・阿片・コカイン・マリファナ・一部の医薬品・農薬などの多数の化学物質は脳の正常な発達を妨害する。
第2 章で考察したように、神経発達毒物は、特殊で永続するやり方で脳の発達と機能を変化させるだろう。
少数のもの（例えば鉛と水銀・アルコール）は広く調べられてきたが、ほかの大部分のものは最少限の検査しか行われていない。
次のプロフィールは、一部の一般的に出会う溶剤や農薬・ニコチン・金属・残留性有機塩素化合物の神経発達毒性に関して知られていることを要約する。
また、飲料水や食品に意図的に添加されている化合物（フッ素とある種の食品添加物）の、潜在的な神経発達毒性に関する重要な論争を短く考察する。実験的毒性検査は、通常、1 回に 1 化学物質を検査する。
この方法は重要な情報を提供するが、多くの異なる化合物の混合物の被ばくについて、神経発達への影響に関する情報を与えることができない。
あらゆる人間の体は、血液や骨・その他の器官・脂肪・母乳・精子・呼気の中に、重金属と合成有機化学物質の混合物を含んでいる。
比較する目的で対照とする被ばくを受けない人がいないということで、疫学研究は複雑になる。これらの限界は、後の毒性のプロフィールを読む場合、心に留めておくべきである。
最後に、利用できる文献を徹底的にレビューしなかったが、引用文献は代表的なものであり、不確実で論争のある分野を含めた。
重要なことは、神経毒であると知られ、あるいは推定されている多くの化合物が、脳の発達と機能に関する影響が検査されていないことである。
金属
鉛
? 幼児と子供の時代の高い血中鉛レベルは、注意欠陥や衝動性の増加・学業成績低下・攻撃性・非行行動の増加と関連する。
? 学習への影響は、現在「安全」と考えられているレベルより低い血中鉛レベルで見られている。
被ばく経路
米国のほとんどのガソリンから鉛が除去されたので、米国内で現在のほとんどの環境被ばくは、ペンキや鉛を含むほこりと飲料水に由来する。職業と趣味による被ばくも、一部の成人の鉛レベルに寄与する。
鉛は骨に貯蔵される傾向があり、妊娠中に加速される母親の骨代謝は鉛を動きやすくし、高い血中鉛レベルを導く。