・グリホサートは安全な除草剤と宣伝されているが、グリホサート製品(ラウンドアップのような)により皮膚炎が発生することが報告されている。
製剤にはグリホサート以外に表面活性剤のような成分が含まれており、変異原性があるとされている。
また、発癌性の懸念も示されている。
通常の使用後に肺炎や過敏性血管炎が起こるとされている。
ニュージーランドのオークランド市では、化学物質過敏症を憎悪させる可能性があるので、除草剤の使用を可能な限り控える政策を採用している。
ラウンドアップはオタマジャクシやカエルに対して強い毒性を示す。
農薬の種類:除草剤、有機燐系、アミノ酸系
化学名:N-(ホスホノメチル)グリシン
商品名・製剤
・ラウンドアップ:グリホサート(の)イソプロピルアミン塩
・ラウンドアップハイロード:グリホサート(の)アンモニウム塩
・タッチダウン:グリホサートのトリメシウム塩
この他に特許によるグリホサートの保護がなくなったため、多様な製品が販売されるようになった。
一部の製品を除いて、グリホサート系製品は非農耕地用なので、安易に使用すると農薬取締法に抵触する。
グリホサートは溶けやすくするためにイソプロピルアミン塩やアンモニウム
塩、ナトリウム塩などの形にして使う。
グリホサート製剤は有効(活性)成分であるグリホサート以外に表面活性剤などの不活性成分を含むが、不活性成分は企業秘密とされている。
有効成分より不活性成分の毒性が問題とされる
ことが多い。
規制:普通物
はじめに
急性毒性は一般に低いと考えられている(Anonymous 1996, , Anonymous et al. 2000, Anonymous2001)。
モンサント社によれば、動物実験で、グリホサートは癌や先天障害、変異影響、神経毒性、生殖障害を起こさず、このことは世界中で実際に使われた25 年間の経験が支持していると主張している(Monsanto Company 2001)。
また、日本のグリホサート製剤販売会社も「人畜および環境に対する安全性の高い除草剤」と述べている(グリーンジャパン2001)。
農薬が安全であるのは好ましいことであるが、安全であることが強調されると、使用方法がずさんになりがちで、近隣の人に迷惑をかける事態を生じる。
ここでは、グリホサートとグリホサート製剤に関する毒性・安全性を再検討し、またニュージーランドのオークランド市が調査したグリホサートに対する医師の意見などを紹介する。
なお、グリホサートの安全性を主張するモンサント社(Monsant Company 2001) と、米国の環境保護グループに属するキャロライン=コックスのグリホサート及びその製剤のレビュー(Cox 1998) を読むと、グリホサートに関する安全性への考え方が良く分かる
毒性
急性毒性
グリホサートの急性毒性(致死量LD50*)
経路LD50 動物中央致死量・濃度
経口LD50 ラット4320 mg/kg 以上(US EPA 1993)
経皮LD50 ウサギ2000 mg/kg 以上(US EPA 1993)
吸入LC50 ラット12.2 mg/リットル/4 時間(Anonymous 2001)
人間の致死量
人間では、台湾の事故及び自殺目的でラウンドアップ(グリホサート41%)を摂取した症例平均で184 ml (範囲85-200 ml)であった(Lee et al. 2000)。しかし、500 ml でも生存した例がある。
死因となったのは、低血圧(昇圧剤や輸液に反応しない)と肺浮腫であった(Talbot et al.1991)。
死亡までの時間は、グリホサートのトリメシウム塩(日本ではタッチダウンとして販売されている)で短いという(Mortensen et al. 2000)。
runより:私でも知ってるラウンドアップですが恐らく1番使われている除草剤じゃないでしょうか?
ニュージーランドのオークランド市では、化学物質過敏症を憎悪させる可能性があるので、除草剤の使用を可能な限り控える政策を採用している。
という部分にニュージーランドらしさを感じます、日本も見習えばいいのに・・・。