ディート(ジエチルトルアミド)3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・動物での神経障害
 
・ ラットにディートを投与しても、行動への影響は、非常に多量経口投与後、探索行動増加を除いて見られなかった。[8]
 
・ ペットでもディート中毒が報告されており、被曝後短時間で起こり、振戦や運動失調、興奮が特徴である。[9]
 
 
血液脳関門への影響
 
中枢神経系はデリケートな組織であり、血液中の物質が脳に入るの選択的に制御する血液脳関門がある。

ディートは血液脳関門の透過性を低下させるという報告がある。
 
・ 湾岸戦争帰還兵の一部で起こった病気の原因としてディートとペルメトリンがあげられている。

このため、脳の透過性に対するペルメトリンとディートの影響をラットで経皮投与により調べた研究がある。ディートのみで脳幹の血液脳関門透過性を低下させる。

ディートとペルメトリンを組み合わせて投与すると大脳皮質の血液脳関門の透過性を有意に低下させた。

血液精巣関門の透過性はディートのみ、及びペルメトリンの同時投与によって低下する。同じ動物で、一連の行動試験を行ったところ、感覚運動成績が投与量と時間に依存して低下した。

連日のディートのみあるいはペルメトリンとの同時投与は脳透過性の低下を招き、行動を障害する。[10]
 
皮膚に対する影響
皮膚炎
ディートによる皮膚炎は、人間で良く知られている。2つの報告を紹介する。 ・ ディートを使用していた10人の兵士が肘のくぼみが赤くなったために訪れた。

兵士は発赤が現れる2、3時間前に50%ディートを使っており、臨床症状は発症時には灼熱感と発赤、水疱であり、次いで一部の症例では潰瘍化と瘢痕化が続いた。

この一般的な忌避剤使用にも用心すべきであると警告している。[11]
 
・ ディートによって子供の全身に蕁麻疹が起こった例がある。[12]
 
・ ディートはウサギで弱い皮膚刺激を起こす。[31]
 
・ テンジクネズミで皮膚感作を起こさないが、人間でアレルギーが起こった、稀な症例がある。[31]
 
 
眼の刺激
 
・ ディートは眼に中程度の刺激を与える。[31]
 
 
接触蕁麻疹
 
・ ディートは、免疫過敏性のメカニズムを通じて、接触蕁麻疹を引き起こすことが報告されている。[13]
 
 
皮膚の透過性亢進
 
・ ジメチルトルアミドは人間や動物の皮膚で、他の物質の透過性を高めることが示されている。[14,15,16]

このことは環境汚染物質を皮膚から取り込むことを促進する懸念がある。
 
 
生殖毒性
 
・ 繁殖毒性や発達毒性、催奇性はないとされている。[17,18]
 
・ ハムスターで、亜慢性投与後、精巣と精巣上体重量が減少し、精細管の変性と精巣上体管内に細胞の破片が見られた。[31]
 
 
胎児への影響
 
 
・ 妊娠期間を通じてマラリア予防薬クロロキンの予防的使用の他に、ディートを毎日使っていた母親から、精神遅滞、感覚運動協調障害、頭顔面奇形が生まれた例が報告されている。[19]
 
・ 妊娠中に多量(100, 1000 mg/kg)のディートをラットの皮膚に投与すると、胚の死亡が増加し、子ラットの体重減少が見られた。

生まれたネズミで発達の遅れと、誕生後の死亡率が高い。

この物質は胎盤関門を容易に通過するという。[20]
 
 
循環器に対する影響
 
・ ディートを大量に投与した場合、血圧低下作用を示す。[21]