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アセチルコリン acetylcholine
神経伝達物質の一つ。脳や自律神経節や運動神経などに存在する。


アセチルコリンエステラーゼ acetylcholine esterase
シナプスに存在し、神経終末から遊離したアセチルコリンを速やかに酢酸とコリンに分解し、失活させる酵素。有機燐やカーバメート系の殺虫剤によって阻害される。


アセチルコリン受容体 acetylcholine receptor
神経伝達物質アセチルコリンの受容体(レセプター)。アセチルコリンが受容体と結合すると、ナトリウムやカリウムの膜透過性が上昇し、脱分極が起こる。ニコチン性*とムスカリン性*の2つの受容体に区分される。


アラニンアミノトランスフェラーゼ alanine aminotransferase
→GPT


アルカリホスファターゼ alkaline phosphatase
ALP。燐酸化合物を加水分解する酵素。最適pHがpH 10付近にあるものをいう。この酵素は一種類でなく、血液中には肝臓や骨、胎盤、小腸、胎盤、癌などから由来する酵素がある。肝臓疾患や骨疾患、腫瘍などの場合に値が高くなる。


アルツハイマー病 Alzheimer's disease
初老期痴呆で、大脳の広汎な細胞脱落と組織学的に(顕微鏡で標本を見たときに)老人斑とアルツハイマー原線維変化が見られる。一般的な老人性痴呆との違いははっきりしないという。40-50代に発病し、速やかに進行し、痴呆となる。リスクを高める遺伝子の発見や発症のメカニズムに関する研究が進んでおり、環境因子との関連も推定されている。
 
アルボウイルス arbovirus
媒介する動物として節足動物(昆虫やダニ・甲殻類など)を使うウイルスを総称する。このグループで100種類ほどが人間で病気を起こすという。
 
アロモン allomone
生物間に働く物質の一つで、化学物質を出した側に有利に働くもの

アンドロゲン→男性ホルモン、テストステロン
 
一塩基多形 single nucleotide polymorphism
遺伝子多型の中で、1箇所が他の塩基に置き換わった多型を一塩基多型(という
 
ウイルスの分類
ウイルスは通常の分類学的手法では分類されていない。ウイルスの分類は、大きさやm核酸の種類(DNA又はRNA)、キャプシドというウイルスを取り巻くタンパク質、宿主、免疫学的性質によって分けられる。
 
異数性 aneuploid
染色体に起こる突然変異の一種で、減数分裂の時に染色体数が減少したり増加したりする。ダウン症候群は人間で21番目の染色体が1本多い場合の例である。
 
ウエルニッケ脳症 Wernicke's encephalopathy (dissease)
アルコール依存症患者などで、食事のかたよりなどによるビタミンB1欠乏によって起こる。眼球運動障害と失調性歩行、意識障害が三つの主な徴候とされる。眼球運動障害は外転神経麻痺や両側前方注視麻痺、上方注視麻痺、両側内転麻痺などがある。多発神経炎や低体温、コルサコフ症候群が現れることがある。病理学的には、脳の乳頭体や第三脳室と中脳水道、第四脳室の周囲の変性が特徴である。


ウマ脳炎 equine encephalitis
米国で見られる脳炎。病原体はウイルスで鳥類あるいは齧歯類から由来するという。ウマの間にも広がり、ウマとの接触あるいは蚊に刺されることによって人も感染する。患者の多くは小児であり、流行地の成人は自然免疫を獲得している。臨床症状は日本脳炎に似ており、急性発熱と意識障害、髄膜炎様症状と各種の神経症状が現れる。


ウワバイン ouabain
酵素、ナトリウムカリウム依存性ATPアーゼに特異的に結合し、阻害する植物アルカロイド。
 
エームス試験  Ames test
化学物質などがDNAに作用し塩基配列に損傷を引き起こす性質(変異原性)を調べる試験。ヒスチジン要求性のネズミチフス菌変異株を試験物質とともに培養すると、化学物質に変異原性があれば、菌に復帰突然変異が起こりヒスチジン非要求性になり、ヒスチジンなしでも増殖できる。このコロニーを数え、変異原性の有無を判定する。
 
エピジェネテックス epigenetics
 化学物質の遺伝子への影響は、化学物質がDNAに変異を起こすかどうかが注目され、このような変異原性を持つ物質が注目され、規制もされてきた。ヒトのゲノムの概要がほぼ判明してからは、遺伝子(DNA)の発現(DNAからmRNAやタンパク質が作られること)が注目されるようになってきた。DNAの塩基配列に変化がなくとも、DNAやヒストンが化学修飾されることにより、発現が変化する事が知られ、この化学修飾は細胞分裂を経てもこの変化は維持される。これらを取り扱う研究分野をエピジェネテックスという。このエピジェネテックな変化は様々な組織に受精卵が分化する場合に重要であり、また環境によってもこの変化が生じる事が知られている。癌化や老化など様々な健康状態とエピジェネテックスとの関連の研究が進められている。
 
オッズ比 odds ratio
2つの群の間のリスクの比。ある条件下で生活した群とその条件がない群との間で発病する比が1より大きければ、その条件下で生活すると有症率が大きいことを意味する。競馬などのオッズも同じ意味(2倍などという)。
 
オプソクローヌス opsoclonus
水平及び垂直方向の急速で、不規則な、非律動的な眼の動き。オプソは眼、クローヌスは混乱した動きを意味する。

オープンフィールド試験 open field test
動物を円形や四角形などの形をした入れ物に入れ、その中での区画の移動数や立ち上がり回数、身づくろい回数、移動を開始するまでの時間などを測定し、自発運動量や情動行動・探索行動などを調べる試験。


回転棒試験 rotor rod (rotorod test)
運動協調性の障害を調べる検査。回転する棒の上に動物を置き、落下頻度あるいは落下までの時間を調べる。


解糖系 glycolysis system
グルコース(あるいはグリコーゲン)をピルビン酸(あるいは乳酸)に変える系で、エネルギーとして必要なATPを作る。好気的条件では、さらにピルビン酸はTCA回路に取り込まれ、効率的にATPを作る。
 
カイロモン kairomone
寄生又は摂食される動植物が発する物質で、寄生又は摂食する昆虫などを引きつける物質。
 
核内倍化endoreduplication
細胞分裂を伴わないで染色体が倍(2、3倍など)になる染色体レベルでの異常。


過形成 hyperplasia
組織の細胞や線維が数を増し、増加することをいう。増加には腫瘍性のものと非腫瘍性のものがあるが、厳密に過形成という場合は非腫瘍性のものをさす。慢性的に細胞増殖が続くと、腫瘍発生につながることがある。

カタレプシー catalepsy
強直症ともいう。他者から与えられた姿勢が多少無理なものであっても、長時間その姿勢を保ち続ける状態をいう。精神分裂病や心因性反応などで見られ、薬剤によっても生じる。


活動電位 action potential
神経や筋肉などの興奮精細胞膜で全か無の法則に従って起こる電位変化。スパイクやインパルスとも呼ばれる。静止電位*から脱分極していくと、約-20 mVを超えると、一挙に性の電位となる。活動電位は神経の興奮伝導や筋細胞の収縮に重要である。これには膜をたナトリウムの移動が主に関連するが、その他のイオンも関連する。


カルバコール carbachol
副交感神経作動薬。アセチルコリン*のアセチル基をカルバモイル基と置換して作る。ムスカリン性*とニコチン性*の受容体の両方に作用し、アセチルコリンエステラーゼによって加水分解されない。


カルボキシルエステラーゼ carboxylesterase
酵素。 EC 3.1.1.1。カルボン酸エステルを分解しカルボン酸とアルコールを生じる。特異性は低い。
 
カルボン酸 carboxylate
カルボキシル基-COOHをもつ有機化合物をカルボン酸といい,R-COOHで示される。。分子中カルボキシル基数に応じてそれぞれモノ-(1個の場合)、ジ-、トリ-(3個の場合)カルボン酸という。また,鎖状構造モノカルボン酸は脂肪酸と呼ばれる。


癌 cancer, carcinoma
悪性腫瘍のうち上皮性の腫瘍を指す。また、悪性腫瘍一般を指すこともある。癌の罹患率は胃癌などで減っているが、肺癌や乳癌・肝臓癌・結腸癌など多くが増えている。近年の癌増加の原因には遺伝的因子もあるが、環境因子が大きいと考えている人が多い。


癌遺伝子 oncogene
癌を引き起こすことがある遺伝子。成長因子や成長因子受容体、プロテンキナーゼ、信号伝達系、転写因子などが含まれる。正常な遺伝子が変化したものとも考えられている。これらの遺伝子が恒常的に発現すると、制御できない細胞増殖が起こる。


間細胞(精巣の)interstitial cell
 →ライデッヒ細胞


気管支漏 bronchorrhea
気管支粘膜からの過剰な粘液分泌をいう。


拮抗作用 antagonism
2つの物質を同時に投与した場合、片方の物質の単独投与による効果より小さくなる場合を拮抗という。これには2つの物質が不活性な複合体を形成する場合と、同一受容体に2つの物質が結合するときに片方の薬物作用が拮抗される場合(競合的阻害)などがある。その他に、一方の物質の代謝や排泄をを促進する場合や、反対の性質を持つ物質が片方の作用を抑制する場合がある。


嗅覚性方向反応 Olfactory Orientation
引きつける嗅覚刺激を与えた時に、その方向への向かう反応をいう。移動を指標として、移動をはじめる時間や方向・反応の有無などを調べる。


グラウィッツ腫瘍 Grawitz tumor, hypernephroma
腎臓の悪性腫瘍の1つ。腎臓腫瘍の85%を占め、ほとんどが40才以上で発症する。発見したドイツ人病理学者の名前から命名された。近位尿細管由来と考えられている。


グリオーシス gliosis
脳や脊髄などの中枢神経系に炎症や細胞の壊死などが起こると、異物の除去などのためにグリア(神経膠)が増えることをいう。

γ-グルタミルトランスペプチダーゼ → γ-GTP


クレアチンキナーゼ creatine kinase
ATPによりクレアチンを燐酸化するのを触媒する酵素。

クロム親和性細胞
重クロム酸カリによって黄褐色に染まる細胞をクロム親和性細胞といい、副腎髄質に主に見られるが、交感神経幹などの周囲などに見られる。アドレナリンやノルアドレナリンを分泌する。


形質転換 transformation
トランスフォーメーションともいう。細菌にDNAが入ることによって細胞の性質が変化する現象をいう。放射線や化学物質などによって動物細胞が性質を変え悪性化した場合もいう。

傾斜板試験 inclined plane test
一定の角度に傾けた板あるいは金網の上での運動を観察して運動協調性、平衡感覚、筋力などを複合的に評価する試験。


痙性歩行 spastic gait
つま先を引きずるような歩行。


甲状腺 thyroid gland
のどにある内分泌腺で、甲状腺ホルモンを分泌する。基本的構造は濾胞からなる。濾胞は一層の濾胞を作る細胞によって囲まれており、濾胞の内部を濾胞腔といい、サイログロブリンを主とする蛋白質が入っている。濾胞細胞はサイログロブリンを分泌し、甲状腺刺激ホルモンの刺激により、サイログロブリンから甲状腺ホルモンを作り、血液中に分泌する。また、甲状腺の中にはカルシウム濃度を調節するホルモン、カルシトニンを分泌する傍濾胞細胞がある。

呼吸
動物に関しては、外呼吸と内呼吸がある。外呼吸とは動物が外界から酸素を取り入れて二酸化炭素を排出することをいう。これに対して内呼吸は、細胞が有機物を分解・酸化しエネルギーを獲得することをいう。この過程では酸素を必要とする。酸素呼吸や内呼吸などという。また、解糖・発酵などのように、無酸素状態で有機物を分解してエネルギーを獲得する無気呼吸もある。


コホート研究 cohort study
病気が発生する原因を調べるために、人間の集団を対象に行う疫学の研究法。コホートは軍隊や同年齢集団などを指すことばである。想定された危険因子に曝されている集団と、曝されていない集団とで、罹患率などを追跡観察し、危険因子の役割を明らかにする。
 
コメットアッセイ Comet assay
 Single Cell Gel Electrophoresis assay (SCGE)とも言う。DNA初期損傷を細胞レベルで検出する試験法。様々な組織で評価可能である。単一細胞ゲル電気泳動である。さほど複雑でないが敏感な技術で、個々の細胞レベルでDNA障害を検出する。Singh et al. (1988)が最初に記載。アガロース(寒天の主成分)で封入し、中性やアルカリ条件下で加水分解し、電気泳動を行う。その後DNA染色によって可視化し、蛍光を調べてDNA障害の程度を決定する。このときの形が彗星に似ているのでコメットという。  
 
 
混合機能オキシダーゼ mixed function oxidase
分子状酸素が直接基質を酸化するのを触媒する酵素一群である。反応は1酸素原子が基質に、残りの1酸素原子が水素供与体の水素と結合する。解毒機能やステロイド合成などに関与する。P-450などが関与することが多い。
 
コンプライアンス compliance
 肺の広がりやすさ。