鉛:神経系への猛毒物質3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・鉛被曝と暴力行動
 
 鉛被曝と反社会的行動や暴力犯罪と関係があることが報告されています。

鉛が暴力犯罪と関係があることは、すでに1943年ランドルフ=バイヤーとエリザベス=ロードが報告しています。

「乳児期の弱い鉛中毒」から回復した20人の子どもを検査したところ、子どもはだれもはっきりとした鉛中毒症状はなくなりましたが、神経の発達には重い障害がありました。

検査した20人の子どもの中で、わずか1人しか学校で満足に進級しませんでした。

さらに、多くの子どもたちは情緒的に障害を受けていました。
 
 バイヤーとロードは、多くの子どもの行動の特徴を「突発的な衝動的行動、残酷な衝動的行動、短い注意集中持続時間」と述べています。

1人は放火のため、他は繰り返して机の上で立ったり踊ったりしたため、もう1人は別の子どもの顔にフォークを突き立てたため、20人の子どもの中3人は放校となりました。

1986年、バイヤーズは1943年に調べたグループ中の別の子どもがナイフとはさみで教師を襲ったことを思い出しました。
 
 1975年バージニア州で、鉛被曝が学校の問題行動の増加に関係があるかどうかを調べました。

鉛に被曝した7才の子ども67人と被曝していない子ども70人を比較しました。

鉛に被曝した子どもの中9人は「多動性で衝動的、爆発的、癇癪もちである」とされました。非被曝グループでは5人しかこのように表現された子どもはいませんでした。
 
 家庭内の行動に重点をおいて、このグループを1年後に再調査しました。8才の子どもの検査では、うそをつくことや盗み・逃走・放火などの「重度の異常」が鉛に被曝した子ども14人に見られました。

これに対して被曝していないグループではこのような異常は6人でしか見られませんでした。
 
 1989年、スコットランドでは、6~9才の児童501人の調査で鉛と注意欠陥障害や攻撃行動とが関係することが報告されています。

子どもの平均血中鉛レベルは10.4μg/dLでした。
 
 1992年アメリカのバルチモアでは、2~5才のアフリカ系アメリカ人の子ども201人の血中鉛レベルと、アンケート調査で母親が報告した子どもの行動を比較しました。

このうち、123人が「高度被曝」グループ(血中鉛レベル15μg/dL以上)であり、78人は低被曝グループでした。

高鉛被曝グループでは問題行動が常に多く発生しました。

高鉛被曝グループの8.1%は攻撃的でしたが、低鉛被曝グループの攻撃的子どもは1.4%でしかありませんでした。

高鉛被曝子どもの4.1%に「破壊的行動」があると母親が報告していましたが、低鉛グループではそのような行動は見られませんでした。