・スミチオン
現在も松くい虫防除に使われている有機隣系農薬スミチオン(別名:MEP、フェニトロチオン)にもホルモンに影響を与えるのではないかという疑いがあります。
スミチオンの女性ホルモンへの影響
1997年、米国のニュージャージー医科歯科大学のベルガーとスレタートスは、有機隣剤系殺虫剤のフェニトロチオンがエストロゲンの代謝に及ぼす影響を調べ、報告しています。
スミチオンのような有機隣系殺虫剤は、サイトクロムP450と呼ばれる代謝酵素の機能を阻害するといわれています。
このために、体内のホルモンの代謝にも影響を与えます。
マウスにフェニトロチオンを投与すると、肝臓でエストラジオール代謝に影響を与えることが分かりました。
スミチオンの抗男性ホルモン作用
スミチオンがアンドロゲン(男性ホルモン)の作用を妨害し、ラットではアンドロゲンが成長に関与する前立腺や精嚢、肛門挙筋と球海綿体筋などの成長を抑制することが知られている。
作用の強さは、前立腺癌治療に使われているフルタミドに匹敵し、環境抗アンドロゲンであるリニュロンやDDTの分解・代謝産物であるp,p-DDEの数倍から数十倍であるという。
(有機燐剤フェニトロチオンの抗アンドロゲン作用を見よ)
スミチオンが攻撃行動を増加させる
行動にも影響を与えることが報告されています。
1989年、インドの産業毒物研究センターのアーナンダらのグループは、スミチオンによりラットの攻撃行動が増加することを報告しています。
スミチオンの神経発達毒性
1989年、ハンガリーのブタペストにある国立産業衛生研究所のレオッツキーらの研究グループは、出生前のスミチオン被曝による行動への影響を報告しています。
ラットに妊娠7日~15日の間スミチオンを投与すると、子どもラットは活動が鈍く、運動もぎこちなく、学習や社会的行動にも永続的な影響が見られたと報告しています。
このような薬剤を庭先まで散布していくのは非常識です。
この他、空中散布はゴルフ場の松などにも実施されています。
それも、一部は税金を使って私企業のために。
runより:胆沢シックスクール問題の時に田園地帯であった事から生徒は農薬に被爆してシックスクールの下地が出来ていたと考えています。
農薬は必要悪ですが使う物と使い方でどうにもなるかと思います。