化学物質過敏症の診断(2) | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:国立病院機構盛岡病院化学物質過敏症外来便り
http://www.moriokahosp.jp/

http://www.moriokahosp.jp/pdf/clair0307.pdf


・国立療養所盛岡病院化学物質過敏症外来便り
2003年7月号(Vol.1 No.4)
化学物質過敏症の診断(2)
化学物質過敏症の診断(1)で北里研究所の石川哲先生の診断基準をお示ししましたが、このような診断基準を満たすような検査ができる施設はまだ全国に数ヶ所しかありません。

北里研究所、国立相模原病院の臨床環境医学センター、国立療養所岡山南病院アレルギー科などは化学物質濃度がゼロに近い高度なクリーンルームを持っていて、そこで化学物質負荷試験ができるブースがあります。

また種々の眼科的な検査も実施できるようになっています。

化学物質負荷試験とは、ほとんど化学物質がゼロに近い電話ボックス位の部屋に入っていただき、たとえばホルムアルデヒドでしたらWHOの室内環境基準の0.08ppmの1/10の濃度、すなわち0.008ppmのガスをボックスに流して症状の変化や脈拍、酸素飽和度なのチェックをして変化がでるかどうかを観察します。

化学物質過敏症の患者さんの中には環境基準値の1/10の濃度でも症状が誘発される非常に過敏な方がおられます。
残念ながら、当院ではこのような立派な設備はありません。

昨年の12月にアレルギー科の一部に化学物質過敏症外来を設置しましたが、外来の時間帯を午後にしてできるだけ他の患者さんと一緒にならないようにしています。

お化粧や、整髪料、衣服の防虫剤などにも敏感に反応する方がおられるからです。

現在は光触媒を使用した空気清浄機と外来に通院されている患者さんからいただいた光触媒を使用した和紙のシートを壁に貼るようになり、以前よりは良い空間になっているのではないかと思います。

実際に今までに何度か外来に来られていた患者さんからも空気がきれいになって気持ちが良いと言われ、内心喜んでいますが、科学的に検証するために、近いうちに診察室の化学物質濃度測定を予定しています。

診察に来られた時に少しでも快適に過ごしていただきたいと思っています。

将来的には簡易負荷ブースを設置して当院でも負荷試験にて診断できるようにしたいと考えています。