軽症のときは非ステロイド系の薬で炎症を抑えます。
重症のときは入院して、副腎皮質ステロイド剤(プレドニゾロン)や免疫抑制剤を使用します。
特に副腎皮質ステロイド剤は有効ですが、危険な副作用をともなうので、その使用には十分な注意が必要です。
日常の注意としては、日光に過敏で、発症を促すので、なるべく皮膚を紫外線に当てないようにします。
スポーツや海水浴のあとなどに発症したり、または悪化して発見されることが多いので、夏は帽子やサンバイザー、長袖のシャツを着用し、できれば日焼け止めクリームなどをつけて、直射日光を避けるようにしましょう。
また、肺炎などの感染症を併発しやすいので、風邪をひかないように注意します。
食事は、発熱している時は高カロリーとし、腎臓がおかされているときは塩分を制限します。
適切な治療を行なっていけば、病気の進行がとまり、正常の生活が送れるようになりますし、妊娠、出産も可能です。
全身性エリテマトーデスの治療
■全身性エリテマトーデスの治療
・全身性エリテマトーデスの治療では、初期の炎症を鎮静化させ、
臓器の機能を維持させることです
基本的な治療には、ステロイド薬を用います
・全身性エリテマトーデスによる発熱、関節炎などの軽減には、
非ステロイド性消炎鎮痛薬を用います
特に軽症の例ではこれで経過を観察します
・全身性エリテマトーデスのステロイド療法では、
経口のステロイド薬を初めは多めに使用し、
経過にあわせて減量し、一定量を保つように導いてていきます
症状が急に悪化したり、症状が重い場合には、
ステロイドパルス療法という点滴を大量に投与する方法を使います
・全身性エリテマトーデスには、ステロイド薬はに不可欠です
ステロイド薬には副作用がありますが、
自身の判断で中止することは危険です
ステロイド薬の副作用には糖尿病、胃潰瘍、免疫低下、高血圧、
緑内障、大腿骨の壊死などがあり、特に慎重を要します