飲酒とアセトアルデヒド11 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・アルコール性肝硬変を疑われる症例の中には、HCV(C型肝炎ウイルス)が原因のC型肝硬変の症例もいる。

日本では、肝硬変の原因は、50%がHCV(C型肝炎ウイルス)、20%がHBV(B型肝炎ウイルス)、15%がアルコール性肝硬変、残り15%が他のウイルス性肝障害、自己免疫性肝障害、代謝性肝障害と言われる。
 肝硬変の死因は、46.4%が肝癌、34.4%が肝不全(肝性昏睡)、8.2%が消化管出血(食道静脈瘤破裂)と言われる。
 アルコール性肝硬変(アルコール性肝炎)では、右肋骨下を押すと、肝臓が刺激され、痛みを訴えることが多い。
 アルコール性肝炎や脂肪肝では、肝細胞内に、中性脂肪や水分が蓄積している。

 便秘(宿便)は、腸内細菌によるアンモニアの産生や吸収を増加させ、肝硬変(肝不全)の高アンモニア血症を増悪させるので、食物繊維などを増やして、便通を良くする。
 便秘を防ぐ為には、食物繊維(腸内の善玉菌を増加させ、アンモニアの産生や吸収を抑制する)の多い、納豆(蛋白質も多い)、バナナ(セロトニンも多い)、リンゴ、ヒジキ、サツマイモ、ゴボウ、カボチャ、ライムギパンなどが推奨されている。

 肝硬変患者は、早朝空腹時に、安静時エネルギー消費量が増加し、糖質の燃焼率が減少し、脂質の燃焼率が増加している(蛋白質の燃焼率はほぼ変化していない)。

肝硬変患者では、肝臓が萎縮し、グリコーゲン(糖質の貯蔵量が減少し、肝臓からの糖供給能が低下し、糖質より脂質をエネルギー源として利用している。
 肝硬変の患者が夜食(Late Evening Snack:LES)を摂取すると、蛋白異化が抑制される。また、遊離脂肪酸やケトン体が低下する(糖新生の為の脂肪分解が抑制される)。

 9.その他
 ・シジミ(蜆貝)は、アラニンやグルタミンなどのアミノ酸を豊富に含んでいて、肝臓でのアルコール分解を促進させる。
 二日酔いの朝は、シジミの味噌汁が有効。
 シジミは、塩分濃度が高い環境で育った方が、アラニンなどのアミノ酸含有量が多くなる。
 シジミは、まず、塩水(1%程度の濃度)で砂抜きをする。その後、水を切って、シジミが重ならないように静置し、水を含ませた紙タオルで覆って、30分~3時間(出来れば一昼夜)、常温(夏場は25度以下)で、空気にさらすと、シジミのアミノ酸含有量が増加する。

これらの処理の後、食べきれないシジミは、冷凍保存する(6カ月程度は、味が落ちることなく保存が可能)。
 シジミは、二日酔いの予防には良い食品であり、また、シジミは胆汁分泌促進作用があり、黄疸に良いと言われる。

しかし、シジミは、鉄分も含んでいて、肝機能が低下している人には、健康上、良くない場合もある。
 貝類のアミノ酸スコアは、シジミ(しじみ貝)は95、アサリは81であり、必須アミノ酸を比較的多く含んでいる。

 ・ペルオキシゾームでは、PPAR-αを介して、脂肪酸酸化酵素群の発現が誘導される(脂肪酸が燃焼・分解される)。
 エタノールは、PPAR-αの発現を抑制する(脂肪酸の燃焼が抑制される)。
 アルコール摂取は、中性脂肪を増加させる。