ラテックスーフルーツ症候群における感作パターン分析 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・一般演題
食物アレルギー2
座長:伊藤節子(同志社女子大学)

P5-4-5.ImmunoCAP ISACを用いたラテックスーフルーツ症候群における感作パターン分析

矢上晶子, 鈴木加余子, 山北高志, 稲葉弥寿子, 松永佳世子
藤田保健衛生大学医学部皮膚科学


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ImmunoCAP ISAC(Phadia,Sweden)は,少量(20μl)の血清または血漿で103種類の抗原に対する特異IgE抗体を測定する新規の検査法である.

また,ラテックスーフルーツ症候群(LFS)はラテックスアレルギー(LA)患者が植物性食品に対しても即時型アレルギー反応を起こす一連の現象をさす.

【目的】LFS群の感作パターンから主要抗原および交差反応性抗原を分析する.

さらに本検査の臨床的意義を検討する.

【方法】対象-LFS11例.検討項目-LA・LFSの臨床分類,プリックテスト(SPT),ImmunoCAP ISACの実施.

【結果】LA重症度:アナフィラキシー(Ana)4例,接触蕁麻疹7例.LFS重症度:Ana 5例,全身蕁麻疹2例,口腔内症状(OAS)4例.

LFSの原因果物(重複あり):クリ,バナナ各4例,キウイ5例,トマト2例,その他多数.

SPT:臨床症状を呈した果物に各々陽性反応を呈した.

ImmunoCAP ISAC:全例Hev b6(プロヘベイン)陽性(LFS重症例程高値).Hev b5(酸性ラテックス蛋白)陽性4例.Cor a1.0401(PR-10)陽性5例.OAS2例はHev b8,Mer a1(プロフィリン)に陽性.

【結論】ImmunoCAP ISACはLAの重症度を的確に数値化していた.

その感作パターンから交差反応性抗原を予測し患者への生活指導に利用できると考えた.

第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催