・一般演題
動物モデル1
座長:高野裕久(国立環境研究所)
2.ラテックス粒子が皮膚のバリア機能破綻時に皮膚炎に及ぼす影響
柳澤利枝1) 高野裕久1) 井上健一郎1) 市瀬孝道2) 定金香里2) 吉川敏一3)
(独)国立環境研独立行政法人国立環境研究所 環境健康研究領域1) 大分県立看護科学大学2) 京都府立医科大学3)
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【目的】ナノサイズのラテックス粒子の単独,あるいはアレルゲンとの併用曝露が皮膚のバリア機能破綻時に与える影響について検討した.
また,粒径による影響の相違も併せて評価した.
【方法】NC/Ngaマウス(♂,8wk)を7群に分け,ダニアレルゲン(Dp),もしくはvehicleを,2-3日おきに,計8回,5μg(10μl)を右耳介背部に皮内投与した.ラテックス粒子は,Dpと同時,あるいは単独で50μg/animal(粒径25,50,100nm)処置した.
皮膚炎症状,および耳介厚の変化は,各Dp投与24時間後に評価した.
また,血中total IgEおよびDp- IgG1抗体はELISA法にて測定した.
【結果】ラテックス粒子単独投与で,軽微な皮膚炎症状の悪化を認めた.
Dpとの併用投与では,Dp単独群に比し,有意な皮膚炎症状の増悪を示し,耳介厚の変化も同様の傾向であった.
しかし,粒径による影響は認めなかった.
血中抗体価は,Dp処置群で対照群に比し顕著な増加を示したが,ラテックスによる影響はなかった.
【考察】ラテックス粒子は,皮膚のバリア機能破綻時に,単独でも皮膚炎症状を呈し,アレルゲンとの共存によりさらに病態を悪化させる可能性が示唆された.
第56回日本アレルギー学会秋季学術大会 2006年11月開催
runより:ナノサイズのラテックス粒子でも発症するなら道路は危険ですね。
タイヤは走る度に磨り減っていくのでラテックス粒子はウヨウヨしてると思われます。
でもタイヤは合成ゴムだから大丈夫なんだろうか?