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・催奇形性

何らかの外的要因が胎児の発生途上に影響して、奇形が作られることを言う。放射線、薬品、ウイルス感染が代表的要因である。アレルギー・喘息治療薬の催奇形性について、動物実験でのステロイド薬の口蓋裂発症の報告はあるものの、テオフィリン薬やβ2刺激薬などの催奇形性は人においてはっきりした報告はない。抗ヒスタミン薬やインタール以外の抗アレルギー薬は、未だ安全性が不明である。

細気管支炎

乳幼児の発作性の喘鳴、呼吸困難は、気管支喘息以外にも細気管支炎のでも見られる。 乳幼児では内径1~2ミリ以下の気管支抹消部の細気管支が著しく細いため、ウイルス感染などの炎症により重い閉塞性呼吸困難を起こしやすい。

柴胡剤

喘息の漢方療法には、発作期の麻黄剤と慢性期の柴胡剤がある。 麻黄剤はエフェドリン類を含むため気管支拡張作用や鎮咳作用があり、効果の発現は早い。一方、柴胡剤は抗炎症作用を有しており、長期服用により気管支の慢性炎症が改善し症状が安定する。特に、柴朴湯はステロイドの節減効果や副腎機能の賦活作用がある。


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・サイトカイン

サイトカインの語源は細胞(サイト)が産生する作動物質(カイン)から成る。各臓器の細胞は情報を伝達する生理活性物質であるサイトカインを産生し、相互に情報を交換しながらその機能を全うしている。免疫系細胞が産制するサイトカインには、リンパ球由来のリンフォカイン、マクロファージ由来のモノカイン、白血球由来のインターロイキン(IL)類がある。アレルギーに関係する重要なサイトカインには、即時型アレルギー促進に働くIL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、と抑制に働くIL8 、IL13、γインターフェロン(IFN-γ)、TGF-βなどがある。遅延型アレルギー発現に関与するのは、IL1、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)、IFN-γなど。

サブスタンスP

知覚神経C線維末端に貯蔵されている神経ペプチドの一種。血管透過性亢進作用を持ち、他の神経ペプチドとともに神経原炎症を起こす。過換気や乾燥によって気道が刺激されると知覚神経末端から放出されて、気道過敏性を亢進させる。また肥満細胞との関連も深く、肥満細胞からヒスタミンを遊離させる。ヒスタミンは知覚神経を刺激し、C線維末端からサブスタンスPが放出され、その周囲の肥満細胞に作用してヒスタミンを遊離させるという増強サイクルが成り立つ。蕁麻疹の膨疹の周囲の紅斑はこの反応によると考えられる。

サリチル酸塩

サリチル酸化合物は、解熱、鎮痛、抗炎症作用を持つ非ステロイド性抗炎症薬の一種で、アスピリンが代表薬である。アスピリンを喘息患者が服用すると喘息発作を誘発する場合があり、とくにアスピリン喘息というが、喘息患者の約10%がアスピリンに過敏である。他の酸性非ステロイド性抗炎症薬でも発作が誘発されことから鎮痛薬喘息とも呼ばれる。内服、注射のほか、座薬、貼付薬、塗布薬でも発作を誘発しうる。この患者のなかには、食用黄色4号(タートラジン)、安息香酸ナトリウム、パラベンなど食品添加物に対しても過敏性を持つことがある。これらの薬物は共通してアラキドン酸のシクロオキシゲナーゼ阻害作用を有しており、プロスタグランジン類の生合成阻害、ロイコトリエン類の生合成促進を介して喘息を誘発すると考えられている。

残気量

呼吸機能検査の際、最大に吹き出した(最大吹出)後に、肺内に残存する空気量のことである。気管支喘息、肺気腫などの閉塞性肺疾患では、肺の弾性が低下して過膨張となり、残気量が増加する。肺線維症や肺腫瘍では拘束性障害のため残気量は減少する。

酸素飽和度

呼吸により肺胞にて血液に取り込まれた酸素は大部分が赤血球中のヘモグロビンに結合し、抹消組織に運ばれる。酸素飽和度(So2)は、ヘモグロビンの何%が酸素と結合しているかを示す。正常の動脈血のSo2は、93%~96%である。動脈血の採血による測定が正確であるが、簡便法として、非観血的に連続して測定できる耳型や指尖型オキシメーターも利用されている。喘息の中等症以上では、So2は低下する。