・ ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)は、片頭痛(偏頭痛)の発作を予防する効果がある。片頭痛患者は、高血圧リスクが高い。
女性は、月経時に片頭痛が起こることが多い。女性ホルモンのエストロゲン(の血中濃度)が急激に低下すると、片頭痛発作が起こる。
片頭痛発作は、湿度、天候、月経、多忙、ストレスなどが誘因で起こる。
女性は、妊娠すると、片頭痛発作が軽快する人が多い(約80%の症例)。
片頭痛は、母系遺伝をする症例が多い。
第19番染色体短腕(19p13)に連鎖するP/Q型電位依存性カルシウムチャネルα1Aサブユニット遺伝子(CACNA1A)のミスセンス変異が原因で、家族性片麻痺性片頭痛が起こる。
Na+/K+-ATPaseのα2サブユニット遺伝子(ATP1A2)のミスセンス変異が原因で、家族性片麻痺性片頭痛が起こる。
Na+/K+-ATPase(Naポンプ)の機能が低下し、神経細胞の脱分極や興奮が起こったり、細胞内Na+濃度が上昇してNa+とCa2+の交換が低下して細胞内Ca2+濃度が上昇する。
アロディニア(allodynia)とは、本来、疼痛を惹起しない程度の刺激によって、疼痛を感じる現象。
片頭痛の発作により、アドディニアが、三叉神経支配領域(頭部アロディニア)や、三叉神経支配領域以外の領域に、現れる。
片頭痛の発作中は、顔の皮膚に風が当たると痛み(疼痛)を感じたり、髪の毛がピリピリとして髪の毛を結っていられなくなる。
片頭痛の発作中にセロトニンを注射すると、頭痛が軽減することが知られ、セロトン(seritonine)のアナログのスマトリプタンが片頭痛の治療に用いられるようになった。
トリプタンは、5-HT1B/1D受容体に作用し、拡張した硬膜血管を、血管壁に存在する5-HT1B受容体を介して収縮させ、三叉神経を、三叉神経の5-HT1D受容体を介して沈静化(正常化)させ、片頭痛発作を改善させる。