・一般演題
環境アレルギー,化学物質過敏症2
座長:中島宏昭(昭和大学横浜市北部病院呼吸器センター)
P51.ホルムアルデヒド暴露による脳血流変化functional MRIを用いた検討
久満美奈子 岡本美孝 茶薗英明 花澤豊行 堀口茂俊 大川 徹 小林皇一 米倉修二
千葉大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科
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ホルムアルデヒドがヒト鼻粘膜に与える影響に関して,これまでに嗅覚検査やヒスタミン過敏性試験,ホルムアルデヒド特異的IgE測定などの検討を行ってきた.
更にシックハウス症候群の客観的評価法の検討と関連して,ホルムアルデヒドの脳活動への影響を脳活動の画像評価法として用いられているfunctional MRIを用いて検討した.
千葉大学医学部生49人,医療従事者20人,シックハウス症候群が疑われるボランティア4人を対象として環境基準値以下の低濃度ホルムアルデヒド,及びバラの香りの嗅覚検査用臭素(β-フェニルエチルアルコール)を酸素とともに鼻カヌラで鼻腔に送り込み,30秒毎にホルムアルデヒドまたは臭素とこれらを含まない酸素のみの送気を繰り返して吸入させ,270秒間MRIを撮影し,ホルムアルデヒドや臭素刺激による脳賦活活動の有無を検討した.
医学部生では,低濃度でかつ自覚症状の出ないホルムアルデヒド吸入により,26%で脳血流の増加が認められた.
第19回日本アレルギー学会春季臨床大会 2007年6月開催