薬剤による即時型アレルギーを疑い,皮膚テストを施行した106例のまとめ | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ミニシンポジウム7
薬物アレルギー
座長:相原道子1), 山口正雄2)(横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科1), 東京大学アレルギー・リウマチ内科2))

MS7-6.薬剤による即時型アレルギーを疑い,皮膚テストを施行した106例のまとめ

山北高志1), 稲葉弥寿子1), 中川真実子1), 廣川景子1), 中澤有里1), 矢上晶子1,2), 松永佳世子1)
藤田保健衛生大学医学部皮膚科1), 国立成育医療センター研究所免疫アレルギー研究部2)


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【対象】2004年4月~2007年12月の間に薬剤による即時型アレルギーを疑い,皮膚テストを施行した106例【症状】蕁麻疹のみが最多で62例(58.5%),全身症状を伴う蕁麻疹が20例(18.9%),ショックを伴う蕁麻疹が12例(11.3%),その他が12例(11.3%)だった.

【被疑薬】NSAIDsが最多で48剤,抗菌薬が43剤,局所麻酔薬が31剤,その他30種109剤だった.

【検査方法】1.プリックテスト 2.スクラッチテストまたはスクラッチパッチテスト 3.皮内反応 4.内服テストの順に施行した.

【結果】原因薬剤が特定できたのは22/106例(20.8%)であった.

その中でプリックテストにより特定できたのが9/106例(8.5%),スクラッチテストまたはスクラッチパッチテストにより特定できたのは3/97例(3.1%),皮内反応により特定できたのは4/31例(12.9%),内服テストで特定できたのは6/43例(14.0%)であった.

原因薬剤が特定できなかった84例中,被疑薬が使用可能と判明した症例は42例(50.0%)であり,代替品の使用を確認した症例は28例(33.3%)であった.

【結論】皮膚テストは原因薬剤の特定に有用かつ安全な検査である.

第20回日本アレルギー学会春季臨床大会 2008年6月開催