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4.大豆アレルギー
大豆アレルギーでも大豆以外の豆類の除去が必要なことは少なく、豆類をひとくくりにまとめて不必要な除去をしない。
精製した油にたんぱく質はほとんど含まれないため、微量反応する重症な大豆アレルギーでなければ大豆油を除去する必要は基本的にない。
醤油や味噌などの調味料は、微量反応する重症な大豆アレルギーでなければ食べられる場合が多いため、主治医に摂取できるか確認する。摂取できない場合には、代替調味料の利用、購入方法を紹介する。
5.魚アレルギー
全ての魚種が食べられないことは多くないが、魚全般を除去する場合には、ビタミンDの摂取不足となりやすい。
その場合、ビタミンDを多く含む食品(干しいたけ、きくらげなど)の利用を促す。
魚アレルギーであっても、魚のだし(かつおだしなど)は食べられる場合が多い。
だしまで除去する場合は、しいたけ、昆布などでだしをとる方法を説明する。
青身魚や白身魚など、魚種を色で区別して除去をする必要はない。
また、甲殻類、軟体類、貝類はそれぞれ魚とは別の抗原であり、魚介類とひとくくりにまとめて除去をしない。
6.肉アレルギー
肉アレルギーはあまり多くなく、また牛肉、豚肉、鶏肉の全てを除去する必要はほとんどない。
除去する場合には、ヘム鉄摂取量や鉄吸収の低下による貧血の予防を考慮し、鉄分を多く含む食品(「除去食物別の具体的な解説例」 参照)の利用をすすめる。
献立作成上の不自由度が大きいため、食べられる肉や代替食品による調理の工夫を伝える。
7.果物、野菜アレルギー
食べられる他の果物や野菜で必要なビタミン、ミネラル、食物繊維などを摂取できるようにする。
果物や野菜は加熱により抗原性が低減するため、生の野菜や果物で症状が出る場合でも、加熱すれば摂取できることも多い。