最近では病院で全面禁煙を実施する所がどんどん増えて来ていますが、大学ではまだの所も多いです。
例えば私の前任地の大分大学では、10年前より、敷地内分煙となっていましたが、大学病院のある医学部では敷地内全面禁煙になったのが平成19年1月1日でした。
しかし、医学部とは場所が離れている他の学部のキャンパスではまだ全面禁煙にはなっていないとのことです。
学生からは、エレベーターに乗ったら(もちろんエレベーター内は禁煙)ヘビースモーカーの先生と一緒になって具合が悪くなったなどという学生からの投書があるのですが、職員の全体の賛同が得られず、どのように全面禁煙に持っていったら良いのかについて7月の終わりに副学長が全面禁煙を既に実施している岩手大学の経験を学ぶために見学に来られました。
ちょうど私が、大分大学の副学長も岩手大学の保健管理センターの立身先生も以前から知っているので、一同に会し旧知を暖めました。
また同じ7月に、東京大学で第39回日本職業・環境アレルギー学会が開催され演題発表をしてきましたが、この時に東京大学構内には大学病院を除きいくつも喫煙場所が設けられているのに気付きました。
このように大学ではまだ全面禁煙は必ずしも進んでいないようでした。
今後は、喫煙が肺がんや喉頭がん、食道がん、さらには最近増加している慢性閉塞性肺疾患(COPD)の重大な危険因子であることだけでなく、受動喫煙症や化学物質過敏症との関連についても明らかにしていかなければならないと考えています。