当科におけるシックハウス症候群・化学物質過敏症の経験(第3報) | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ミニシンポジウム32
アレルゲン・抗原と症例1
座長:岸川禮子1), 榎本雅夫2), 秀 道広3)(国立病院機講福岡病院臨床研究部内科1), NPO日本健康増進支援機構2), 広島大学大学院医歯薬学総合研究科創生医科学専攻探索医科学3))

MS32-#2.当科におけるシックハウス症候群・化学物質過敏症の経験(第3報)

竹田浩子1,2) 池田浩己1,3) 富岡公子4) 圓藤陽子5) 久保伸夫2) 友田幸一1)
大阪歯科大学耳鼻咽喉科1) 関西医科大学耳鼻咽喉科2) 日本赤十字社和歌山医療センター3) 奈良県立医大地域健康医学4) 東京労災病院産業中毒センター5)


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【目的】空気環境が原因で発症すると考えられるシックハウス症候群(SHS)や化学物質過敏症(CS)患者は,多様な不定愁訴を訴え複数の診療科を受診しがちである.

SHS及びCSの概念や診断基準は,不明確な為,苦慮する事が多い.

当科アレルギー外来を受診したSHSやCSが疑われる患者につき今回さらに検討を加えて報告する.

【対象】1999年から2009年5月までに関西医科大学耳鼻咽喉科アレルギー外来を受診した91名のうち,SHS及びCSが疑われた患者80名(男性20名,女性60名)を対象とした.

【方法】詳細な問診(QEESIやSTAI等の問診票の記入),視診及び血液検査,鼻汁好酸球検査,生理機能検査(重心動揺,視追指標検査を施行した.

【結果】初診時患者の多くは眼,鼻,咽喉頭の刺激症状を訴え,その他,倦怠感,頭痛,眩暈,呼吸苦,発疹等不定愁訴も多かったが,視診上著明な変化は認めなかった.

患者の約30%にアレルギー体質を認めたが,ホルムアルデヒドIgE抗体検査は全例陰性であった.

発症の発端は,新築改装57,職場発症16,不明7件であった.

諸家及び当科の診断基準も踏まえ報告する.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催