・ぜん息などの情報館(一般の方)より
http://www.erca.go.jp/asthma2/
・小児ぜん息の約70~80%は、思春期のころには、薬を使わなくても全く発作の出ない状態(寛解)になるといわれています。
しかし、心理的に不安定なこの時期は、受診率・服薬率が下がる傾向があるため、繰り返し発作を起こすことで成人ぜん息に持ち越してしまうことがあります。
持ち越しや再発を防ぐためにも、この時期にしっかり治しておきましょう。
患者は4つのタイプに分かれる
ぜん息をいつ発症し、現在どんな状態であるかを見ることで、4つのタイプに分かれます。
小児期で発症し思春期で寛解したタイプ
小児期で発症し思春期に持ち越したタイプ
小児期で発症、非常に重い状態のまま持ち越し思春期でも症状が重いタイプ
思春期になって初めてぜん息を発症したタイプ
思春期発症の男女同比率は1:1
小児ぜん息の男女比は、2対1で男子のほうが多いのですが、思春期に発症するぜん息ではほぼ1対1となり、女性のほうが少し多いともいわれています。
治療の主役は保護者から本人へ
親離れをして自立する時期でもあり、治療も相当程度を自分で行わなければなりませんが、ぜん息の知識は不十分なのが現状です。
在学や勤務により、時間的に受診しにくく、服薬も難しくなります。そのため、受診率や服薬率が低下してきます。
こどものころからつき合ってきた病気なので、医師に対してなれ合いの気持ちやそれまで受けた医療に対する不信感、自分勝手な治療法(大量服薬や服薬の中止)などがあらわれてきます。
小児ぜん息から持ち越した場合の、小児科から内科への移行や、初診時の診療科の選択に迷いがあります。
こどもはつねに成長しているので、12~13歳ごろまでに約7割の人が寛解(長期間、無症状で無治療の状態)になるといわれています。
しかし、発作が起きない=気管支の過敏性が改善されて呼吸機能が治った、とまではいかないので、自分で治ったと思っても受診は続けましょう。