シックハウスFAQ5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・室内空気中化学物質の性質は  
:化学物質は、温度が高いと揮発しやすく閉め切ったままだと室内濃度は高くなります。

新築やリフォームした後は、化学物質を使用して間もないため、高い濃度になりやすい時期といえます。

また、その日の天候や建物の維持管理状況によって室内濃度は大きく変化します。
また、化学物質は全て揮発する速度が違い室内の量も様々です。揮発性の高いトルエンやキシレンなどは、室内で使用されていても比較的短時間で放散が進みます。
一方、ホルムアルデヒドは、そのもの自体は室温では気体の状態なのですが、樹脂や接着剤の原料として使用されているととても長い時間放散を続けます。また、塩化ビニルを軟らかくするための可塑剤として使われているフタル酸エステルは、沸点がとても高いのでほとんど揮発しません。

このように、同時期に使用しても放散が終わるのは一緒ではありません。


化学物質の室内濃度をゼロにすることは出来ないのですか  
:できません。

私たちの身の回りには、5万種類を超える化学物質が身近な製品や食品などに含まれていると言われています。

これ以外にも自動車の排気ガスや工場などから多くの化学物質が排出されています。

また、見えない臭わない化学物質の濃度をあらゆる建物で毎日確認しながら生活するのは現実的ではありません。
そこで、どんな場所からどんな化学物質が揮発しているのか、それはどうすれば減らすことができるかなど、化学物質のことを良く知り、指針値を目安としてできるだけ低い濃度で生活できる工夫をすることが必要になります。
また、関係業界は、化学物質の少ない室内環境の実現に向けた製品の開発や消費者に分かりやすい表示方法の検討などを推進してください。


換気以外に化学物質を減らす方法はありませんか  
:室内空気中に含まれる化学物質への取組は、健康影響の実態を解明したり化学物質を減らす方法を考えたりと、いろいろな研究や開発が進められています。

また、私たち自身だけでなく子どもの将来にも不安を残す問題でもあり、多くの人が関心を持っています。
室内で発生した化学物質を吸着したり分解して減らすための製品(化学物質低減化製品)がいろいろと売り出されています。

しかし、これらの製品は、どの程度の効果があるのか、また、その効果がどのくらい続くのかなどを示す公的な規格規準がありません。

なかには“アトピービジネス”のように、化学物質の怖さ強調して健康不安を煽り、製品を販売している状況も見受けられます。
化学物質の少ない生活には、設計やリフォーム時などに配慮すること(発生源対策)と、適切な換気(低減化対策)を行うことが重要です。

低減化製品の利用方法としては、発生源がはっきりしている場所や、押入や家具の内部など換気が困難な場所、あるいは寝室など使用時に換気ができない(寝ているから)ときなど、換気対策を補う手段と考えるのが良いでしょう。
また、「製品を買ったから安心」と大切な換気を止めてしまうことも心配です。


毎日の暮らしで気をつけることはありますか
:暮らしのワンポイントアドバイス 普段着の生活を心がけましょう
 毎日、よそ行きの服装だと疲れてしまいます。

特別な外出以外は普段着で十分です。住まいも同じように、来客がないときは押入や台所の戸棚を開け放すなど“普段着の生活”をしてはどうですか。

こうすると化学物質の放散が速まるため、特に強く臭う入居直後には効果的です。(換気を忘れないように....)
長く閉め切っていると室内濃度は高くなります
 寝室は住まいのなかで最も長時間利用する部屋です。

また、食事をしたりテレビを見たりする居間もよく利用します。

このように利用時間が長い室内ほど、化学物質の少ない状態にしたいのですが、一般にこのような部屋には換気扇がありません。

閉め切った室内は、数時間もすると室内濃度が最大になることを知って定期的な換気を心掛けましょう。

また、就寝時は換気ができないので、寝室は睡眠前と起床時に空気を入れ換えるなどの工夫をしましょう。