・一般演題
薬物アレルギー3
座長:藤本和久(日本医科大学千葉北総病院皮膚科)
426.インターフェロンα2bとリバビリン併用療法による薬疹の検討
山根裕美子 相原道子 池澤善郎
横浜市立大学大学院環境免疫病態皮膚科学
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背景:C型肝炎ウィルス陽性の慢性肝炎や肝細胞癌に対するインターフェロンα2b(IFNα2b)とリバビリンの併用療法は,薬疹の合併が比較的多いことが知られている.
目的:IFNα2b・リバビリン併用療法による薬疹の頻度,臨床的特徴,経過について検討する.
方法:2002年2月から2006年4月までの間に,当院内科でIFNα2b・リバビリン併用療法を施行された105症例のうち,治療中に何らかの皮疹が出現し,当科を受診した22症例につき検討した.
結果:IFNα2b・リバビリン併用療法による薬疹と診断,または疑われた症例は7症例(39~71歳,平均60.6歳,男性5例,女性2例)であった.
このうち3例は過去にIFNα2b単独療法を施行されていたが,その際に皮疹はみられなかった.
臨床型は紫斑型が1例,紅斑丘疹型が4例,湿疹型が2例であった.
投与開始から皮疹出現までの日数は8日間から約2ヶ月であり,平均28.9日であった.
IFNα2b・リバビリン併用療法が中止された症例はなく,全ての症例で投与継続可能であり,このうち投与継続中にもかかわらず,皮疹が出現しなくなった症例は2例あった.
第56回日本アレルギー学会秋季学術大会 2006年11月開催