薬剤性好酸球性肺炎における血清中のADAM8の検討 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・一般演題
薬物アレルギー2
座長:浅田秀夫(奈良県立医科大学皮膚科)

P5-2-10.薬剤性好酸球性肺炎における血清中のADAM8の検討―吸入抗原と血流を介した抗原による発現の違い―

松野 治1), 小野恵美子2), 上野拓也2), 西武孝浩2), 竹中隆一2), 廣重滋夫2), 宮崎英士2), 熊本俊秀2), 樋口安典3)
国立病院機構大阪南医療センター呼吸器科1), 大分大学医学部総合内科学第三2), 大分大学先端医工学センター3)


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(背景)以前当学会にて,薬剤性好酸球性肺炎(Drug-EP)では気管支肺胞洗浄液(BALF)のADAM8上昇はみられなかったが,急性好酸球性肺炎(AEP)ではADAM8とその基質であるCD23が上昇し,両者が相関することを報告した.

(目的)各種好酸球性肺炎患者(EP)の血清を用いて,BALFとの発現の相違を検討し,病態の違いを明らかにする.

(方法)好酸球性肺炎22例(smoking induced-AEP 6例,慢性好酸球性肺炎[CEP]8例,Drug-EP 8例),健常者(HV)30例の血清中のADAM8,CD23をELISA法にて測定した.Drug-EPでは,誘発試験を含むADAM8の経時的変化も測定した.

(結果)ADAM8はAEP,CEP,Drug-EPにてHVに比べ有意に高値であった.また,Drug-EPのADAM8はAEPに比し,有意に高値であり,病勢に応じて変動した..CD23はCEP,Drug-EPではHVに対し有意に高値であった.

また,Drug-EPのみでCD23はADAM8と正に相関した.

(結論)Drug-EPとAEPのADAM8発現の違いは,抗原の侵入経路によるものと思われた.

第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催