・出典:耳鼻科50音辞典
http://homepage1.nifty.com/jibiaka50/index.htm
・【アレルギー性疾患と血液中好酸球検査あるいは鼻汁好酸球検査】
長引く咳にNHK番組から慢性剥離性好酸球性気管支炎という大人の喘息のことが放送されていました。
この好酸球は鼻水からでも調べられます。長引く咳と喘息、長引く咳が好酸球と関係してないかは一度受診して即調べられますのでおいでください。
また喘息かもしれない場合内科を紹介しますが当科で好酸球はその場で診察中に鼻水からでもすぐに調べられます。
アレルギー性疾患と血液中好酸球検査あるいは鼻汁好酸球検査
登院では子どもさんには即その場で染色(鼻水)して見ています。
大人は1日置くこともありますが
希望によっては即染色いたします。
好酸球ですが、これは白血球の一種です。白血球には何種類かありますが、染色で性状が違うのが出て来て、それぞれ別個の『生体防御反応』にかかわっています。
(たとえば好中球、好塩基球、リンパ球など。その中の一種で好酸球と言われます)好酸球は、体にアレルギー反応が出ると増加するものです。
アレルギー性鼻炎 ケミカルメディエーターの様々な働きもアレルギー性鼻炎 ECP も参考にしてください。
また局所でもその場にアレルギー反応が起こると粘液や鼻水の中に出てきます。
たとえばアレルギー性鼻炎なら、鼻水の中に出て来て増えて、鼻水を特殊な方法で染色すると増加してるのが解ります。これが鼻汁好酸球検査です。
からだ全体に増えてることを血液検査で調べることもあります。
血液疾患のデータその1 血球値も参考にしてください。
しかし、これが増えたからといってアレルギーがあるというわけでもありませんが指標になります。
正確には好酸球というのは、炎症性中毒性疾患に対して鋭敏に反応して、重要な指標になります。分類から言うと総白血球数の3パーセント前後が普通の人の場合ですが、割合が増えていると言うことでしょう。
(ただ、この場合白血球の全体総数もかかわってきますが)
だいたい5パーセント以上(総白血球数に対して)で好酸球増多と考えますが、まず寄生虫疾患、体のどこかで起こってるアレルギー性疾患(気管支ゼンソク、ジンマシン、クインケ浮腫、子供のアレルギー性疾患、皮膚炎など)炎症性疾患、麻疹や猩紅熱、急性炎症性疾患の治癒期、特殊な自己免疫疾患とか家族性、あるいはもともとの体質など・・・た
くさんあります。好酸球性副鼻腔炎も最近トピックス的になったりあるいは鼻過敏症では鼻粘膜に鼻過敏症(特に血管運動性鼻炎と好酸球増多性鼻炎)が
出現します。好酸球性中耳炎という疾患の概念もあります。
だからこれが増えているから特定の疾患を同定はできないにしろ何かアレルギー性疾患がかかわってるかの指標に検査を血液中の白血球の種類である好酸球でされたのでしょう。
ただこれが増えてるからアレルギー性疾患とも必ずしも言えない面もありますが、アレルギー性疾患に増える場合が多いので指標にはなります。
だいたいこういうものですので、これとか先程述べたRIST,RAST,好酸球、体の性状、薬の効き方などもトータルして調べます。
鼻汁好酸球からも化学物質が出て、遅れた鼻詰まり、遅発相あるいは遅延相(即時性でなく、6時間くらい遅れて)を起こすことも注目されています。
アレルギー性鼻炎 ECP これはアレルギー性鼻炎 ケミカルメディエーターの様々な働きを参考に。
アレルギー性鼻炎 ヘルパーTセル、Th2リンパ球、T細胞の働きも関与。
好酸球は下気道では粘膜上皮を損傷しますが、鼻粘膜ではどうかというと、今の所この好酸球からも化学物質(ケミカル・メディエーター)が出て、このひとつであるトロンボキサンA2が再び鼻粘膜血管のトロンボキサンA2受容体に作用して血管の透過性亢進、すなわち数時間後好酸球由来のケミカル・メディエーターによる咳や鼻づまりなどもおこると言われています。
長引く咳にNHK番組から慢性剥離性好酸球性気管支炎という概念がありましたがこれも気管支にこの好酸球からも化学物質(ケミカル・メディエーター)が出ていること。
そして下気道では粘膜上皮を損傷しますので慢性剥離性好酸球性気管支炎になり長引く咳になる可能性もあります。