【アレルギー性鼻炎 1型アレルギー】 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:耳鼻科50音辞典
http://homepage1.nifty.com/jibiaka50/index.htm
・アレルギー性鼻炎 1型アレルギー】

杉花粉症は典型的な1型アレルギーといいます。

アレルギー反応には1から4型までありますが、1型というのは抗体がIgE、つまり抗原が入ってIgEが作られ、それが関与アレルギーするものです。

(1)まずI型アレルギーの発生からですが

『準備段階』

1 原因物質(抗原、例を挙げると杉花粉)が入ってくる。

2 それに対して対応する受容体をもつリンパ球B細胞が反応、この内部で杉花粉特異的IgEが作られ、細胞外に放出される。リンパ球にはT細胞とB細胞があってB細胞の方です。

3 その抗体(IgE)が肥満細胞に付着する。

ここまではまだ『感作された』段階で、まだ症状は出ていません。

ここまでが準備段階で、ここまでかなりの量の抗原(いわば杉花粉)がすでに侵入しています。

で、この準備段階で、いうなればすぐに『引き金をひいたら大砲が飛び出す』くらい体が過敏になっています(感作されたといいます)
そこにさらに同じ抗原が来ます。

ここから発症します。つまり『症状誘発段階』になります。

4 同じ原因物質(同じ抗原)が入ってくる。ここなら杉の花粉を例にします。

5 それに対して対応する受容体をもつB細胞が反応、この内部でIgEが作られ、細胞外に放出される。

6 その抗体(IgE)が肥満細胞に付着する。

6-1 実はもっと詳しくいうとIgEが肥満細胞(マストセル)のIgE受容体にくっついただけでは7の化学物質遊離はおこらず、詳しくいうと肥満細胞のIgE受容体についたIgE(抗体)に抗原がついて、そこで肥満細胞の上で抗原抗体複合体が形成されてはじめて次の7になります。

6-2 感作された人は抗体が肥満細胞にすでに付着してるので(感作されているので)抗体上で抗原抗体反応がすぐに起こる準備ができている。

ここまで『感作された』人は準備段階より反応が早くそして反応が強く起こります。
すでに肥満細胞の上で抗体の付着があるので、これに抗体が直接反応するからといわれています。
(ここまで『感作された』人は準備段階より反応が早くそして反応が強く起こります)

7 肥満細胞から下に書いたようなヒスタミン、ロイコトルエン、トロンボキサン
血小板活性化因子(PAF)などの化学物質が放出される。(化学物質遊離、ケミカルメデイエーター)
アレルギー性鼻炎 ケミカルメディエーターの様々な働きを参考にしてください。

アレルギー性鼻炎 抗アレルギー用剤の分類でこの過程に効く薬を参考にしてください。

8 そのヒスタミンなどが臓器に作用する。アレルギー性鼻炎 抗ヒスタミン薬の分類も
参考にしてください。
例えばヒスタミンは知覚神経に作用して

(1)くしゃみ中枢からくしゃみ

(2)分泌中枢から鼻腺へ、そして鼻水へ

ロイコトルエンは血管を刺激して

(1)拡張、そしてそれから粘膜腫脹、鼻詰まり。

(2)血管透過性亢進から鼻粘膜などを浮腫状態にする。

トロンボキサンは鼻粘膜血管を刺激して血管の透過性を亢進させ、鼻粘膜を腫れさせ
鼻詰まりにつなげる。

もちろん完全に分けれる訳でなく、たとえば主にこういう作用をすると言うこ
とです。

9 ヒスタミンなどの作用によって好酸球が集合する。

10 その好酸球もあわさって、もっと作用が強くなる。

ヒスタミンなどとあわせて臓器に反応を起こす。

好酸球からもトロンボキサンなどの化学物質が出て、遅発性鼻詰まりを
起こすことも想定されている。(このために6時間後など遅れて鼻詰まりが起こることがある)アレルギー性鼻炎 ケミカルメディエーターの様々な働きと遅発相反応を参考に。
アレルギー性鼻炎 ヘルパーTセル、Th2リンパ球、T細胞の働きと遅発相反応も関与。
アレルギー性疾患と血液中好酸球ならびに鼻汁好酸球(遅延相、あるいは遅発相といわれる、数時間後の反応)

11 臓器が過敏に反応する。

これで杉ならスギ花粉症が出ます。

1の段階でアレルゲン(抗体)が入らないようにするために。

たとえば家系的にとか母親も卵アレルギーがあるのでその遺伝で卵に対して食事性アレルギーを起こす可能性のある子供さんなら(例、卵アレルギーなど)感作の可能性があるから妊娠中から卵を控えるなど。

ただこの1、2、3はあくまで『症状が出てない』ので極端になっては行けません。

4以降からが治療になります。4なら、たとえば杉花粉症なら、杉が大量に入らないように工夫する。食物アレルギーがすでに出てる子供さんなら、それを食べない。
(すでに卵で皮膚症状が出て皮膚科で卵アレルギーがあると検査された例など)

5、6ならIgEが出ても、それが肥満細胞までに到達しないようにIgEに対する抗
体を作って作用させないようにする(いわゆる減感作療法)。

7の所に作用するのが『抗アレルギー剤』です。肥満細胞に作用してヒスタミンが飛び出さないように、ロイコトルエンが製造されないようにする。

いわば『ヒスタミンなどの化学物質がピストルから出る弾丸とすると,あらかじめゆっくりと弾丸を湿らせて、弾丸が出ないようにする』

ピストルを肥満細胞、弾丸をヒスタミンとすると、です。化学物質遊離抑制作用と言います。

しかしまだ弾丸は湿ってなく、ヒスタミン(弾丸)が出た場合もあります。

8、10の段階で出た弾丸(ヒスタミン)に対して防弾チョッキを着さすのが『抗ヒスタミン剤』いうなれば、『出てしまったヒスタミンの作用を押さえる』ものですね。

二次災害として9、10があります。この好酸球などの白血球の集合とか、好酸球が害になる物質を出したり、そういった反応をおさえるところに作用する薬が『副腎皮質ステロイド』と言われています。(副腎皮質ステロイド、つまり副腎皮質ホルモン)

11の症状そのものをやわらげる方法としては気管支ゼンソクの気管支拡張剤などといわれています。後アレルギー性鼻炎の手術療法もこれになるでしょう。

(2)抗原抜きで起こるアレルギーの場合

またこれだけ、つまり抗原が入るだけでなく、例えば花粉症の人が冷気に触れたら、くしゃみを連発する。

これは冷たい空気の刺激が神経の反射を起こし神経の先から肥満細胞を刺激する物質が放出されて、ヒスタミンを放出することもあります。

そういうふうに『抗原抜きで起こる』発作もあるということです。
鼻過敏症(特に血管運動性鼻炎と好酸球増多性鼻炎)

アレルギー性鼻炎と血管運動性鼻炎 
(3)自律神経の関係こういう例だけでなく、こういった『自律神経の働き』も大いに関与します。
皮膚と自律神経 入浴時のかゆみとチクチクについても参考にしてください。
副交感神経のアセチルコリンが夜の鼻つまりに関係するのではないかといわれています。
夜は副交感神経優位でアセチルコリンの放出が多くなり、これが血管を拡張させているので粘膜も腫脹するのではと言われています。

まだ研究段階です。

逆に交感神経から発するアドレナリンは肥満細胞がヒスタミンを放出する作用を押さえたり、ロイコトルエンの製造を押さえるなどもあったりします。

副交感神経優位になるとおそらくアセチルコリンが関係するのでは
ないかといわれますが、鼻詰まり、くしゃみ、鼻水が連発しやすい状態外界からの刺激を受け易くなるなど、これも関係します。

ここに関与するのが,副交感神経から出る物質アセチルコリンに対する『抗コリン剤』といわれていますが、実は,もっといろいろな神経の先から神経ペプチドといわれる物質が出て、アレルギーに対する反応に近くなると言われ、抗コリン作用をねらった薬もこの当たりに関与すると言われています。
鼻過敏症(特に血管運動性鼻炎と好酸球増多性鼻炎)アレルギー性鼻炎と血管運動性鼻炎  だからアレルギーの治療もどこに関与するかです。

アレルギー性鼻炎の治療一般の薬の分類です。

抗アレルギー剤のこともこの7に関与してる薬と思ってください。