・出典:耳鼻科50音辞典
http://homepage1.nifty.com/jibiaka50/index.htm
・後鼻漏(特に慢性)
後鼻漏とは、鼻水が喉に流れてくる症状を言います。
まず原因があり、それからその後、慢性の後鼻漏によって二次的な症状が出るので分けて考えてみます。
1、原因
鼻水が喉に落ちる訳ですから、ほとんどの鼻水が出る鼻疾患です。
1)副鼻腔炎、特に慢性副鼻腔炎の場合・・・副鼻腔炎一般を参考に。
2)アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎・・・アレルギー性鼻炎の治療一般
アレルギー性鼻炎と血管運動性鼻炎
3)萎縮性鼻炎
4)鼻の内部の腫瘍
5)ソーンワルト病
以下この(5)までは器質的疾患がある場合ですが、さらに
6)自律神経失調症や、全身疾患や低血圧などの関与など
7)一種の咽喉頭異常感症も加わったもの
でひどく感じる方もいます。
主に(1)と(2)が多いです。
また検査の結果鼻の疾患がないか、あるいは軽度であっても後鼻漏を強く訴える場合は(5)のソーンワルト病を考えます。
この病気は鼻咽頭に胎生期の鼻咽頭嚢という小さな管が衣残してる場合で過去にアデノイド摘出術を受けた人で開口部が閉鎖されて、炎症が起こると粘液性の分泌物がたまり、膿瘍を形成して持続して咽頭に粘液流出を来す疾患ですが、めったにありません。
2、治療
まず(1)と(2)となると鼻の治療と、喉、特に上咽頭や咽頭の
二次的な炎症(これは慢性咽喉頭炎になります)の治療をすることになります。
咽喉頭炎。
特に慢性咽喉頭炎・・・喉の炎症を参考に。
アレルギー性咽喉頭炎も参考にしてください。
大体において鼻疾患でも鼻詰まりが多いとか、 分泌が多いと前に流れる場合が鼻水でもありますが、鼻詰まりも少なく、粘膜に乾燥性炎症がある場合は後鼻漏になることも多いようです。
しかし感じ方もそれぞれで、非常に苦痛に感じる場合もあれば、まったく感じないなどこれも人それぞれです。咽喉頭異常感症も参考にしてください。
ただこういう鼻水の刺激がずっと上咽頭に続くと、二次的に咽頭の慢性炎症が起こ
り、気持ちが悪い、乾燥する、付着するなども感じます。
舌扁桃肥大および舌扁桃炎が在る場合は特にそうです。
鼻疾患の有無を確かめることと、その治療と同時に二次的な咽頭の慢性炎症の対策と治療が必要です。
これは慢性咽喉頭炎やアレルギー性咽喉頭炎に準じます。
耳鼻科で鼻と喉とのある程度にわたる治療が必要です。
鼻治療だけでも喉の炎症が改善しない、喉治療だけでも上から落ちてくる鼻水の治療、つまり鼻治療も必須な場合は多いでしょう。
耳鼻科で鼻と喉を一緒に治療するのは、この後鼻漏を来す疾患が多いからです。
咽喉頭炎。特に慢性咽喉頭炎・・・喉の炎症も参考にしてください。
runより:参考の記事も掲載します。