・【鼻水、鼻漏、鼻汁過多】
鼻水ですが、主に鼻疾患から起こります。普通ある程度鼻汁が鼻の中にあってもあふれることはないので気になりませんが、多くなると外もしくは喉に落ちてきて『鼻水が出る、鼻汁が多くなる』となります。
後鼻漏(特に慢性)も参考にしてください。
鼻炎の分類も参考にしてください。
1、水様性・・・水のようにさらっとしたもの。風邪初期。鼻アレルギー鼻性髄液漏など(これは後で書いておきます)
2、膿性・・急性、慢性の鼻炎や副鼻腔炎。副鼻腔炎一般
3、血性・・・鼻血が交ざることもありますが、後外傷。腫瘍で易出血性のもの。
4、悪臭がまざったもの・・幼児ではよく鼻内異物を何週間も入れていたために起こることがあります。
鼻の中に物を入れたを参考にしてください。
大人では片方の場合、腫瘍、あるいは副鼻腔真菌症などもあります。歯性上顎洞炎の急性期などでも起こることがあります。
髄液性鼻漏(鼻内髄液漏).髄液鼻漏ですが、頭部や顔面の外傷の後、脳脊髄液と鼻、副鼻腔の間に交通路が出来る場合です。
(前額洞後壁や、篩骨洞天蓋、蝶形骨など)
鼻内鼻水のぶどう糖診断(髄液にはぶどう糖が多い)をしてテステープなどぶどう糖で陽性ならこれも疑います。
髄液鼻漏は50mg/dl以上の糖検出、あるいは簡便な方法としてハンカチ法といって鼻漏をガーゼなどで採取してこれをこすってみます。
髄液は蛋白濃度が低いのでいつまでもさらさらしていますが、鼻漏であれば次第にねばねばしてきます。
鼻内鼻水のぶどう糖診断(髄液にはぶどう糖が多い)をしてテステープなどぶどう糖で陽性ならこれも疑います。
特にこの髄液鼻漏の場合、外傷や手術の既往と、後繰り返す髄膜炎(鼻内からの逆行性感染)と、いつまでも治らないさらさらとした鼻水で疑うことも多いです。
手術的に治療することもあります