偽性低アルドステロン症I型に合併した高IgE症候群の一例 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ミニシンポジウム24
膠原病と類似疾患1
座長:佐野 統1), 猪熊茂子2)(兵庫医科大学リウマチ・膠原病科1), 日本赤十字社医療センターアレルギー・リウマチ科2))

MS24-11.偽性低アルドステロン症I型に合併した高IgE症候群の一例

佐藤美紀 牛尾方信
東京医科大学病院小児科


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〔症例〕生後2ヶ月より全身の皮膚炎出現し,体重増加不良で4ヶ月時当院紹介入院.入院時体重5362g(-2.8SD),全身に掻痒伴う皮疹,特異的顔貌異常を認め,末梢血好酸球数7101/μl,血清IgE679.2IU/ml等より高IgE症候群と診断.

ミルクアレルギーを合併しアレルギー用ミルクに変更後も体重増加不良が続き低Na血症,高レニン,高アルドステロン血症等より偽性低アルドステロン症I型と診断.

食塩補充にて電解質異常及び,体重増加が改善し退院となった.

本症例はSTAT3やtyk2遺伝子変異はないが,その後難治性の皮膚膿瘍,繰り返す上気道感染を認め,Grimbacherらのスコアリングシステムで37点となっている.またアレルゲンを除去し血清IgE値は低下している.

〔考察〕高IgE症候群は生後早期からの感染予防,環境整備により症状緩和の可能性がある.

偽性低アルドステロン症I型合併例の報告はない.

まだ解明されていない部分も多く,今後の研究が期待される.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催