遷延性・慢性咳嗽患者の咳嗽誘発因子 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ミニシンポジウム5
気管支喘息―診断と管理2―難治病態と発作への対応―
座長:中島宏和1), 杉山温人2), 平田健雄3)(近畿大学医学部奈良病院呼吸器・アレルギー内科1), 国立国際医療センター呼吸器科2), 静岡市立静岡病院3))

MS5-#3.遷延性・慢性咳嗽患者の咳嗽誘発因子と病態との関係

松本久子 井上英樹 新実彰男 伊藤功朗 山口将史 陣内牧子 大塚浩二郎 竹田知史 小熊 毅 中治仁志 田尻智子 岩田敏之 三嶋理晃
京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学


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背景・目的 咳嗽の性状や出現時間帯からその原因疾患や病態を予測することは困難とされているが,咳嗽の誘発因子と病態との関係は不明である.

遷延性・慢性咳嗽患者において咳嗽誘発因子と診断・病態との関係を明らかにする.

方法 咳優位型喘息・咳喘息114例(男性46例,平均年齢47.7歳)と非喘息性遷延性・慢性咳嗽35例(男性19例,47.7歳)において,先行研究(ATS2006,A373)で明らかにした18因子が咳嗽誘発と関連するか否かについて問診表を用いて回答を得,咳嗽誘発因子と喘息性/非喘息性咳嗽,気道過敏性,呼気NOとの関係について因子分析により解析した.

結果 誘発因子の頻度は喉頭違和感(77例,52%),冷気(45%),感冒(36%),刺激臭(32%),乾燥した空気(31%),会話(24%),他(24%未満)の順であった.冷気・刺激臭・乾燥した空気は喘息性咳嗽例において非喘息性例に比し有意に多い誘発因子であった.

因子分析により,冷気・喘息性咳嗽・気道過敏性亢進が同一因子(F1),後鼻漏と呼気NO高値(F2),喉頭違和感,乾燥した空気,冷気(F3),食事・臥位(F4)に分けられた.

結語 咳嗽誘発因子の一部は咳嗽の病態を反映する可能性が示唆された.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催