食物アレルギー患者の原因抗原の分布と経年変化 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ミニシンポジウム23
食物アレルギー・薬物アレルギー―病態生理と治療3
座長:寺田明彦1), 伊藤節子2)(大同病院小児アレルギー科1), 同志社女子大学生活科学部食物栄養科学科2))

MS23-#2.食物アレルギー患者の原因抗原の分布と経年変化

海老澤元宏1) 小倉英郎2) 柴田瑠美子3) 藤澤隆夫4) 菅井和子5) 佐藤一樹6) 宿谷明紀1) 今井孝成1)
国立病院機構相模原病院臨床研究センター1) 国立病院機構高知病院小児科2) 国立病院機構福岡病院小児科3) 国立病院機構三重病院臨床研究部4) 国立病院機構横浜医療センター小児科5) 国立病院機構下志津病院6)


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【目的】食物アレルギー(FA)に関する疫学データの集積,診療状況の把握を目的とした.

【対象・方法】全国14の国立病院機構施設でH19~20にFA患者の患者背景,臨床病型,アレルギー合併症等を調査し1年の間隔で同一症例に関して経年変化を調べた.

【結果】総症例数は1274名で平均年齢は4歳11ヶ月であった.

男女比は1.8,発症平均年齢は5ヶ月,初診は1歳7ヶ月,診断は1歳0ヶ月であった.

気管支喘息の合併は454名(35.6%)に認めた.

経年変化を評価できた症例数はH19は1110名で除去品目2718で,H20は957名で除去品目は2080であった.

解除品目数は638,解除率は23.5%であった.

全施設のFA患者の平均抗原数はH19の3からH20は2.2と1年で0.8抗原減少していた.

主要施設間での解除率は20.1%~33.7%であった.

ほとんどの施設は主要10抗原とその他に症例が幅広く分布していたが,ある施設では鶏卵,牛乳,小麦,大豆,米にしか抗原分布を認めなかった.

【結語】1274症例の登録がありうち1110例の1年間の経年変化が明らかにされた.病院間での差異なども明らかになった.

第59回日本アレルギー学会秋季学術大会 2009年10月開催