・「出典」Dr林のこころと脳の相談室
http://kokoro.squares.net/index.html
■ たとえば女性であれば、生理の前後に気分が変化する経験がおありだと思います。
これは必ずしも痛みによって不快になるといったものではなく、ホルモンの変化が直接気分に影響しているのです。
このように、からだの状態がこころの状態を変化させることは非常によくあることです。
甲状腺ホルモンの異常による躁状態やうつ状態は高い頻度で起こります。
ある種の貧血や、リウマチなどでも精神症状が出てくることがあります。
脳の病変でうつ病によく似た症状が出ることもあります。
■ 原因がたとえからだの病気でも、精神科で使う薬は有効です。
しかしこの場合は原因療法ではなく、いつまでたっても根本的な治療にはなりません。
■ したがって最初の診察では、からだの病気をある程度チェックする必要が出てきます。
こころとからだは密接に関係していますから、たとえ精神的な原因があって大きく落ちこんだような場合でも、からだの検査は必要です。
■ たとえ最初の検査で何もなくても、あとから異常が出てくることもあります。からだの症状とこころの症状は時間差がありうるのです。
また、最初の検査はあくまでも一般的なものなので、病気の経過によっては別の検査が必要になります。
それから薬の副作用については定期的なチェックが必要です。
このような理由から、最初の診察時以外にも検査をすることになります。
検査の回数は病気によってまちまちです。