・「出典」Dr林のこころと脳の相談室
http://kokoro.squares.net/index.html
■ 病院はたくさんあっても、どこが良くてどこが悪いのか、あるいはどの病院がどういう治療をしているのかわからない、という声はよく聞かれます。
現在の日本の法律では、医療機関の宣伝は厳しく規制されているため、病院側としても患者さんにアピールしにくいというのが現状です。
宣伝規制の結果、誇大広告などの問題は避けられますが、事前に情報を得ることもむずかしくなり、かかってみるまではどういう病院かよくわからない、という事態になっています。
■ したがって、病院を選ぶ場合は、知り合いに情報を聞いたり、本や雑誌の記事に頼ることが多いものです。
私の判断する限りでは、マスコミによる病院の情報はあまりあてになりません。よくある間違いは、研究面ですぐれた業績をあげている病院や大学をそのまま患者さんにすすめることです。
確かに研究は非常に重要な活動であり、研究も臨床も一流という施設や医師が理想ですが、必ずしも両立しているとは限りません。
この意味ではマスコミよりもむしろ口コミの情報の方がいいとも言えますが、うわさに頼ることの危険性は避けられません。
■ 保健所や精神保健福祉センターのような公的機関の紹介なら大きな間違いはありません。
こうした機関の職員は専門的知識を持った医療のプロであり、かつ実際に地域の患者さんに接していますから、総合的見地からのアドバイスが期待できます。
ただし精神科では特に医者と患者さんの相性といったものがありますので、一般的ないい病院が必ずしもあなたに最適とは限りません。
相性があわないと思ったら早めに病院を変えるべきです。
こういう時に備えて、はじめの時点で2-3か所紹介しておいてもらうのもいいでしょう。