放置された劣化ウラン7 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ウランは全国にばらまかれた?
 20~21ページの表を見て、「自分の身近には放射性物質はない」と安心した読者の方もいるだろう。

しかし、安心するのは、まだ早い。
 本誌は新潟を訪ねた。
 06年8月に県立柏崎高校の化学準備室から天然ウラン336グラムを含む硝酸ウラニルが見つかった経緯を取材するためだった。
 柏崎高校の担当教員はこう語す。
「定期的に不要な薬品を処分していますが、廃棄業者から『処理できない薬品がある』と連絡があって、ウランだとわかりました。授業で使ったこともないし、それ自体が放射性物質であるとは知りませんでした」
 廃棄業者が気づかないまま、焼却していたら……。

廃棄方法によっては、放射能汚染を広げる可能性もあった。
 さらに、県教育庁保健体育課に話を聞いていると、担当者はこんなことを口にし始めた。
「柏崎高校で放射性物質が見つかったのを受けて、県内の全校を調査したところ、最終的に高田高校、村上高佼、柏崎総合高校、加茂農林高校、新潟高校、三条商業高校、松代高校の7校で次々に放射性物質が見つかったんです。どうしてこれらの学校に保管されていたのかはわかりません」
 柏崎高校を含め、放射性物質が見つかった8校のう ち7校に、共通点がある。いずれも100年程度の歴史を持つ高校ということだ。
 8校は、核物質を含む薬品を一度も使うことのないまま、薬品棚などに保管していたという。
 関係者はこう話す。
「詳しい経緯はわかりませんが、こうした薬品類は第2次大戦中に、東京の大学から地方の高校に疎開してきたらしいのです」
 空襲による放射能汚染を避けるための"薬品疎開"の疎開先が新潟だけだったはずもない。

大戦中に、全国各地に放射性物質がばらまかれた可能性もある。
 ということは、全国各地の高校の教室の片隅に、ウランがあるという可能性もあるのだ。
 福島第一原発の爆発で、私たちは放射能汚染の恐ろしさを実感している。

しかし、"危険の発生源"は原発だけではない。

これまで楽観視してきた放射性物質の管理体制を、大きく見直すべき時期にきている。