・ホルムアルデヒド・アセトアルデヒドはVOCとは区別されています。
パーティクルボードなどに含まれるホルムアルデヒド、木材などに含まれているアセトアルデヒドは、他の有機化合物に比べて揮発しやすいため、高揮発性有機化合物(VVOC)としてVOCと区別されています。
ホルムアルデヒドとは?
ホルムアルデヒドはシックハウスの原因となる化学物質の中でも、最も有害であるとして重要視されている物質であり、建築基準法で使用が制限されています。
ホルムアルデヒドは、無色で強い刺激臭があり、水に溶けやすい性質を持っています。(水に溶けたものはホルマリンです。)
この性質から、吸い込んで体に入ってしまうと、肺で血液中に溶けて吸収されてしまいます。
ホルムアルデヒドは、防腐剤や接着剤に使用され、合板や壁紙、フローリングなどに使用されています。
厚生労働省が定めた13物質と指針値について厚生労働省は、住宅に最も多く見つかり、健康被害を引き起こす化学物質13種類と、その濃度指針値を定めています。
揮発性有機化合物 主な用途 指針値
ホルムアルデヒド 壁紙用接着剤・合板・防腐剤 0.88ppm
アセトアルデヒド 接着剤・防腐剤・ 0.03ppm
トルエン 防腐剤・施工用接着剤 0.07ppm
キシレン 塗料用溶剤・接着剤 0.20ppm
エチルベンゼン 施工用接着剤・塗料用溶剤 0.88ppm
スチレン ポリスチレン重合され断熱材等 0.05ppm
パラジクロロベンゼン 防腐剤(衣服等)・芳香剤 0.04ppm
テトラデカン 塗料等の溶剤・灯油 0.04ppm
クロルピリホス 白あり駆除剤 0.07ppm
フェノルカルブ 白あり駆除剤 3.80ppm
フタル酸ジ‐n‐ブチル 接着剤・印刷インク 0.02ppm
フタル酸ジ‐2‐エチルへキシル 壁紙などの可塑剤 7.60ppm
ダイアジノン 農薬・殺虫剤 0.02ppm
絶対ではない指針値有害物質は厚生労働省が選定した13種類以外にもあります。
そして、13物質が指針値に達していなくても、化学物質に敏感な人では反応してしまうケースがあるそうです。
ガイドラインの策定により、業者によって揮発する有機化学物質の量を減らす努力がされてきていますが、指針値以内であれば絶対に大丈夫というわけではないので、注意が必要です。
TVOCで13物質以外の化学物質を規制TVOC(総揮発性有機化合物)とはVOCの総量を言います。
厚生労働省が指針値を定めている揮発性有機化合物は13種類ありますが、人体に悪影響を与える揮発性有機化合物は他にもたくさんあります。
しかし、全ての揮発性有機化合物に指針値を定めるのは不可能であるため、室内の空気汚染の目安として、13物質以外の個々の濃度の総計で規制しています。
TVOCの指針値TVOC(総揮発性有機化合物)は、室内VOCの実態調査結果をもとに、達成が可能な限り低い範囲で設定されています。
暫定目標値は400マイクログラム/m3です。