・パニックに陥ることは誰にでもあることです。
どんなに冷静な人でも、予期しない衝撃的な出来事が起これば、ふだんの落ち着きは失われ、別人のように右往左往してしまうものです。
判断力も狂い、ふつうなら考えられないようなことをしてしまうこともあります。心臓は高鳴り、息は速くなります。
こうしたことは、人間にそなわった、正常な反応です。
危機に対して、エンジンを全開してからだ全体を駆動するため、神経や心臓のはたらきが急激に高まるのです。
パニック障害は、実際には危機でないのに、脳が幻の危機を感知してパニック発作が起きる病気です。
パニック発作に危険はありません
パニック発作の時は、息苦しくなって、心臓が速く打ち、胸が痛くなるなどの症状が急に出てきます。
汗が激しくでたり、からだがふるえたりすることもあります。
症状は心臓発作に似ているので、死ぬのではないかと心配することが多く、不安が不安を呼んでいてもたってもいられなくなります。
このため救急車で病院にかかることが多いものです。
病院では心電図などの検査をしますが結果は何の異常もない。
これが典型的なパニック発作です。
確かにパニック発作はこわい感じがしますが、もともと人間の正常な反応が急にあらわれたものですから、危険はまったくありません。