・血糖値が高いまま生活習慣を改善しないと、恐ろしい合併症が進行します。
①適正なエネルギー量を守る
②3食のエネルギーを均等に
③主食こ王菜・副菜をきちんととる
④食物繊維を多く、脂肪を少なく
高血糖や糖尿病の背景に欧米型食生活や運動不足が
血糖値とは、血液の中に含まれるブドウ糖の濃度のこと。
血糖値は食事内容や食事をした時間によって大きく変わってきます。
一般的に血糖値の基準となるのは空腹時血糖値と呼ばれ、夕食後10時間以上絶食して測定したものです。
空腹時血糖値が126㎎/dl以上の場合が糖尿病、110~125㎎/dlの場合は糖尿病予備軍とされており、実に日本の成人の6人に1人が、糖尿病もしくは糖尿病予備軍といわれています。
糖尿病は体内のインスリンが分泌されなくなったり、量や働きが低下してブドウ糖を体内で効率よくエネルギーに変換できなくなったりする病気です。
欧米型のエネルギー過多な食事や早食い、甘いものをたくさん食べるという食生活が、血糖値の上昇と深く関わっています。
適正なエネルギー量を知って食事習慣を改善する
高血糖や糖尿病は、自覚症状が少ないからといって生活習慣の改善をしないと、さまざまな合併症を起こしてしまいます。
自分の適正な摂取エネルギーを把握して食生活を改善することが最大の予防につながります。
自分の標準体重に、基礎代謝と身体活動レベルから1kg当たりに必要なエネルギーを掛けた数字が1日に必要なエネルギー量と覚えましょう。
そのエネルギー量の範囲で主食・王莱・副菜をそろえ、糖質、たんぱく質、脂質、ビタミン・ミネラルなどをバランスよくとることが大切です。
高血糖や糖尿病の人は、飽和脂肪酸を含んだ動物性脂肪のとりすぎに注意します。肉料理は週2~3回にとどめましょう。
また、野菜は必ず毎食とるように心がけましょう。特にきのこなど食物繊維を多く含む食品は、血糖値の上昇をゆるやかにしたり、血中コレステロール値を下げたりする働きがあります。
また、低エネルギーでカサのある食材が多いので、食べすぎも防げます。
外食は、エネルギー過多になりがちなので、できるだけ避けましょう。
やむをえず外食する場合は、揚げ物などが入ってない主食・主菜・副菜のそろった和定食を選び、ごほんの量を半分にするなど自分で調整します。
食材選びのヒント
主食
ビタミン・ミネラルがとれる雑穀ごはん
あわ・きび・ひえなどの雑穀にはたんばく醇や脂賃のほか、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。
ほかに食物繊維が豊富な玄米などもおすすめです。
白米に混ぜた雑穀ごはんでビタミン、ミネラルを摂取 主菜
白身魚や脂質が少なめの青背魚
アジは青背魚の中でも脂質が少なめで、たんぱく質が100gに約20%もあり、必須アミノ酸をバランスよく含む食品。
ほかに皮を除いた鶏肉なども脂質が少なめ。
コレステロール値を下げるタウリンも豊富に含まれている 副菜
食物繊維が豊富な超低エネルギー食品
こんにゃくの主成分グルコマンナンは食物繊維のひとっで水分が97%と超低エネルギー。
もずくやひじきも食物繊維が多く低エネルギーで、積極的にとりたい食品です。 食物繊維の整腸作用でコレステロールや老廃物を排出
その他
食物繊維が多く糖度の低い果物
りんごには水溶性食物繊維ペクチンが豊富に蔑まれ若い課す。
また皮の赤い色素アントシアニンには脂質の醗化を防ぐ働苦があり、糖尿病予防にも活躍する果物です。
豊富に含まれるクエン酸やリンコ酸は疲労回復にも効果的
食品交換表を使ってバランスメニュー
適量エネルギーの範囲内で、過不足なく栄養素をとるのは面倒なもの。
これを簡単に算出できるようにしたのが「糖尿病食事療法のための食品交換表」です。
これは栄養素の似た食品を6つに分類して、各食品を1単位=80㌔カロリー相当の重量で表示したもの。
これをもとに1日のエネルギー量を朝・昼・夕に配分。同じ食品群の中で同じ単位分をほかの食品と交換できるので、栄養バランスを崩さずに、バランスのとれた食事が無理なくできます。
バランスの偏った食事で工ネルギーを制限するのは逆効果