茶のしずく問題Q&A4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・Q小麦アレルギーになると一生治らないのですか?


この病気は数年前から分かってきた新しい病気なので、5年後、10年後どうなるのかということに関してはまだ分かっていません。

一般に、大人になってから発症する食物アレルギーは、治りにくいと考えられています。

残念ながら、数年前までに発症した茶のしずく石鹸による小麦アレルギーの患者さんのうち、この石鹸の使用をやめて現在小麦アレルギーが良くなって自由に小麦を食べることができるようになった人はまだいません。

ですから、少なくとも数年間は小麦アレルギーが続くと考えられます。

加水分解コムギに対するアレルギーが、該当する石鹸の使用を中止することでどうなるかということについては、現在調査が進められています。


Q“茶のしずく石鹸”を使っていた人の何人に一人ぐらいが小麦アレルギーになってしまうのですか?


小麦アレルギーになる方は、使用している方全体の一部です。

しかし、調査データがありませんのでそれが10人に一人ぐらいなのか1000人に一人ぐらいなのかは、分かっていません。


Q加水分解コムギは“茶のしずく石鹸”以外にも入っています。他の加水分解コムギ含有製品は危険ではないのでしょうか?


加水分解コムギは、その作り方もメーカーによって若干異なり、さらに製品によって使用濃度や使用方法も異なります。

今回“茶のしずく石鹸”では小麦アレルギーの患者さんが多発してしまいましたが、その他の加水分解コムギ含有製品で小麦アレルギーが複数人発症したという報告はまだありません。

したがって、加水分解コムギを含むその他の製品までもが危険であると断定することはできません。

ただ、同じようなことが他の製品でも起こってしまう可能性も否定はできません。

当面、”茶のしずく石鹸”を使用していて小麦アレルギーであることが診断された人については、その他の加水分解コムギ含有製品の使用についても控えて頂くようお勧めします。
現在のところ、たくさんの患者さんの発生が報告されているのは、“茶のしずく石鹸”でのみです。

その理由を私たちは以下のように推測しています。まず一つ目の理由としては、加水分解コムギの含有濃度が他の製品に比べ比較的高かったということ。

次に、洗顔石鹸という使用用途で使用したために、皮膚と違って簡単に洗い流せない眼や鼻の粘膜に石鹸が付着し、長期にアレルゲンにさらされやすくなったこと、さらに、眼や鼻の粘膜は比較的アレルゲンが吸収されやすいこと。

また、石鹸は界面活性剤がおもな成分ですから皮膚のバリア機能を多少なりとも破壊し、アレルゲンが吸収されやすくなる可能性。

さらに、この石鹸に含有されていた加水分解コムギは分子量の大きいタンパク質も多く含んでいたこともアレルゲン性の増加に関与していた可能性も挙げられるかもしれません。

しかし、これらはまだまだ推測でありまして、“茶のしずく石鹸”のみで小麦アレルギーの患者さんが発生している理由はまだはっきりと分かっているわけではありません。