Q漢方薬との併用治療についてはどうでしょう。
アレルゲン除去以外の体質改善、例えば成人喘息では水泳・乾布摩擦は効果がありますか。
漢方薬は西洋医学の方面から薬効を判定するのは難しいものです。
ただ、少なくともベータ刺激剤やキサンチンの内服・吸入・注射のような速やかな症状の寛解は漢方では得られません。
長期服用して発作を起りにくくする、というのが漢方を使う意味だろうと思いますが、それもはっきりした薬効評価をして使われているわけではありません。西洋薬と併用してもよいかとのことですが、なかには麻黄製剤が入っているものもあり、これはベータ刺激剤ですから、西洋薬と併用すると動悸や手の震えなどが出てくる可能性があります。
漢方だから副作用がない、とはよく言われることですが、薬効があればかならず副作用があります。
成人喘息では、水泳・乾布摩擦で症状が良くなることはあまり期待できないと思いますが、水泳などは全身運動ですから、積極的にやることはお勧めします。
アレルギー疾患ではアレルゲンがわかっていればこれを除去するのが一番確実で副作用のない方法です。
Q 67才で8年目の喘息患者。安静時の脈搏が100/分を切らなくなりました。副作用ですか。
β刺激剤を使うと脈は上がります。
喘息の状態によって、吸入ステロイドなどの予防薬を併用するか、またはすでに使っているのであれば増量することで、β刺激剤を減量できると思います。酸素不足でも上がりますが、酸素濃度は指先にはさめば簡単に計れる機械もありますので、病院で調べて下さい。
Q 現在気管支拡張剤2種と去痰剤1種を服用していますが、体調の良いときでも服薬は必要ですか?
現在の薬剤の使用の仕方によって異なりますが、もし現在発作時のみこれらの薬剤を使用しているのであれば、具合の良いときには服薬は必要ありません。
もし、予防的に徐放性薬剤(効果が長く続くクスリ)を常用しているのであれば、ピークフロー測定値を参考に徐々に減らしていくのがよいでしょう。
どちらにしても主治医と相談して指示を受けて下さい。
Qフィットネスクラブに通っています。エアロビクスなどをやる直前にメプチンエアー、サルタノール等を使用しても、心臓などへの影響は心配ないのでしょうか?
メプチンエアー、サルタノール等は交感神経刺激薬といって交感神経を刺激することにより気管支を拡張させる薬です。
したがって人によっては気管支拡張効果と同時に動悸や手のふるえ等の副作用が出る場合もあります。
しかし、飲み薬に比べると副作用の出現は少なく、頻繁に大量使用しないかぎり、まず問題ありません。
もし心臓疾患の合併症があれば主治医に相談されるのがよいでしょう。実際に予防効果があるようでしたら、エアロビクスの前に吸入することをお勧めします。