薬剤散布による健康影響の根拠として放送された映像の検証3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・この通りだとすると、NHKの「クローズアップ現代」の映像が与えようとしたイメージ、すなわち保育園児は散布直後にのどが痛くなってすぐA医師を訪ねて診察・治療を受けたのではなく、上述したような別の症状が続いたために散布から約2週間後(Aちゃん)または1ケ月後(Cちゃん)に診察・治療を受けたということになる。


ここのところは、体調不良が特定の日に実施された薬剤散布によって急性的に生じたものかどうか(つまり因果関係)を判断する上で重要である。


上田市では平成20年(2008年)には有人ヘリコプターによるスミパインMCの散布が、6月11日に東前山地区(10ha)で、6月12日~13日に浦野・岡・室賀地区(40ha)で、6月13日に半過地区(10+国有林76=86ha)で行われた。スミパインMCは、近隣の青木村でも、東郷地区(15+国有林21=36ha)、村松地区(50ha)、殿戸地区(15ha)で散布が行われている。


スミパインMC(有効成分フェニトロチオン23.5%)散布は5倍希釈液が60ml/haだから、散布されたスミパインMCは有効成分量に直すと、フェニトロチオン0.0289g/m2に相当する。

農業用に害虫防除で使用されるスミチオン乳剤(有効成分フェニトロチオン40%)は、通常1,000倍希釈液が0.1ml/m2散布されるので、有効成分量に直すとフェニトロチオン0.040g/m2に相当する。

よく、ヘリコプターによる空中散布は濃厚液を散布するから危険だと言われるが、散布面積当りの有効成分量で比較すると、松林に散布されたスミパインMCは農耕地で散布されているよりも少ないということになる。