・そこで、A医師の診察・治療を受けた上記の保育園児についてより詳しい状況を知るために、上田市で起こった本件に関する資料をいくつか集めてみた。それを見ると、平成20年10月27日に上田市役所で、「こどもの未来と健康を考える会」等と佐久総合病院関係者等と上田市役所側との間で「松くい虫防除空中薬剤散布事業に関する確認」の会が開催されている。
同年11月21日には、「こどもの未来と健康を考える会」と一緒に健康影響についてアンケート調査を行った佐久総合病院において病院関係者、上田市の担当者、長野県の担当者の間で打ち合わせ会が行われている。
さらに平成21年1月27日には上田市役所で、佐久総合病院関係者、長野県担当者、上田市担当者との間で、「松くい虫防除空中薬剤散布における佐久総合病院が行った健康被害調査結果の報告と意見交換会」が開催されている。
これらの資料を見ると、かなり強引な、全く科学的とは言えないやりとりも行われており、広く公開する価値があると思うが、議論の焦点を絞るために今はそれには触れない。
健康被害を訴えたのは、長年にわたって松くい虫防除の農薬散布反対活動をしてきた「長野県の空中薬剤散布を考える会」や無認可保育所「こどもの園」に事務局を置く「こどもの未来と健康を考える会」(信濃毎日新聞2009年1月28日)と自分たちは化学物質過敏症と主張している方々とそのお子さんたちがほとんどのようだ。
1月27日に開催された意見交換会で「こどもの未来と健康を考える会」等から配布された資料によると、A医師の診察・治療を受けた保育園児というのは、当時3歳8ケ月だったAちゃんと、当時6歳1ケ月だったCちゃんのことかと思われる。
Aちゃんの住む地域では、後述するように6月24日に無人ヘリコプターでマツグリーン液剤2が散布されたが、7月上旬に「心の乱れが読み取れる絵を描き・・」、B医院(A医師?)を受診して回復のきざしが見られ、9月には正常に戻ったとある。
Cちゃんの住居は、後述するように6月中旬に有人ヘリコプターでスミパインMCが散布された地域に囲まれていて、散布が行われた週(6月11~13日?)に「高熱、胸が苦しい、息がしにくい、鼻血・・」などの状態になり、7月中旬にB医院(A医師?)を受診したところ不整脈がみられ、サラチン、グロンサンを3週間服用したところ回復した、とある。
runより:スミパインMCは有機リンですがグロンサン(原末)は有効です。
肝臓を補助して解毒を助けるからです。