・平成2 3 年5 月2 6 日
生活文化局
【商品テスト結果: ヘアドライヤー】
都 内 の消費生活相談窓口には、「コードから発煙・発火した」など、ヘアドライヤーに関する相談が多数寄せられています( 1 0年間で8 2件) 。
また、都が実施した「浴室等に潜む危険に関するヒヤリ・ハット調査(平成22年度) 」においても、発煙・発火の事案が多いことがわかりました( 4 , 0 0 0 人中28 7人が経験)。
そこで、都民が実際に使用していたヘアドライヤーを提供していただき、特に事故原因が多い電源コードの状態について商品テストを実施しました。
1 商 品 テスト結果概要~コード内部に断線も~
★ 電源コードにねじれ等の異常があるドライヤーは、素線が切れている可能性が高い!
★ 素線を切断して運転(温風)する実験では、素線が溶けて火花があがったものも!
《テスト対象品》
電源コードにねじれがあるもの、断線の疑い、補修跡、発火・発熱・異臭等の症状があったもので都民から提供されたもの( 5 2 台)
《調査内容と結果》
1 外観検査( 5 2 台)
電源コードの変形・破損状況等を確認
⇒ 電源コードにねじれ、折れ曲がり等があるものが約7 割みられた( 3 8 台) 。
2 X線解析試験(9台)
外観検査で電源コードねじれ、折れ曲り等の異常があったものうち9台を実施
⇒ 電源コード内の素線が切れていたものが7台あった(完全に切断していたもの4台・一部
切断していたもの3台) 。
⇒ 外観はほとんど異常ないが、素線が完全に切断していたものも1台あった。
3 発火状況再現実験
. 「発煙・発火があったもの」、「傷、補修跡のあるもの」等について電源コードのプラグ部及び本体の接続部の2か所の発熱状況確認( 1 5台)
⇒ 発煙・発火等はみられなかったが、本体側で最高5 8℃の発熱がみられた。
. 発火状況再現実験
5 0 % ・7 0 % ・9 0 % ・9 6 %素線切断後に運転(温風) 実験(4台)
⇒ 素線を9 6パーセント切断して、運転したところ、1 0 0℃を超え、素線が溶けて火花があがった。
2 消費者へのアドバイス
⑴ コードが変形していたり、電源の入切が不安定な場合は、使用をやめましょう。安全のために使用上の注意を守りましょう。
被覆の内部では、素線が切断されている可能性があります。
引き続き使用すると、発煙・発火のおそれがあります。
⑵ 電源コードを丁寧に扱いましょう。
ア 電源コードを本体に巻きつけることは、やめましょう(素線の一部が切れると、切れていない部分に過度の電流が流れ、発煙・発火に至ることがあります。) 。
イ 保管方法は、例えば、ドライヤー本体や電源コードは、フック等で吊るし、電源コードに負荷がかからないようにしましょう。
⑶ 安全のために使用上の注意を守りましょう。
ア 髪の毛が巻き込まれないように、ドライヤーを近づけすぎないようにしましょう。
イ ドライヤー内部にごみがたまると発火のおそれがあります。吸気口をきれいに保ちましょう。
runより:電源コードにはクロロエチレンを含んだ塩化ビニルが使われてます。
独特な嫌な焼けニオイがするのでコンセントを抜くかブレーカーを落としましょう。