3.換気設備設計時の留意点について2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・1)換気の原理
換気を引き起こす力となるのは、室内外に生じる圧力差です。

この圧力差を引き起こす原因となるものは2つあります。
1つは自然換気と呼ばれるもので、外部の風速と室内外の温度差によって生じます。
外部の風速が速く、室内外の温度差が大きければ換気量は増大します。
もう1つは機械換気です。

これは、換気扇で室内の空気を強制的に排気したり給気したりするもので、外部の風速や室内外の温度差を受けにくく安定した換気量を確保することが出来ます。
空気は、圧力の高いところから低い方へ流れます。

台風(図3-2)は低気圧ですから、

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台風の目に向かって周りから空気が流れ込んできます。

部屋の空気の圧力が他の部屋や外部より高くなれば隙間から空気が流れ出し、逆に圧力が低ければ空気が流入します。
但し、空気が入りっぱなしでは部屋が風船のように膨らんでしまいますから、入ってきた空気は隙間から出ていくことになります。
2)計画換気
計画換気とは、従来の日本の伝統的家屋のように隙間からの自然換気で必要換気量を賄うのではなく、必要な場所に必要な量の新鮮外気を供給する方式です。

もちろん給気するだけではなく、汚染物質の発生する場所から排気する場合もあります。
計画換気が有効に機能するためには、建物の隙間を極力少なくする必要があります。
隙間の多い建物で計画換気システムを採用しても、換気システム以外からの給排気量が相対的に多いため効果がありません。
計画換気が有効に機能していれば、冷たい隙間風に悩まされることもなくなるため、省エネルギーの観点からも有利です。
3)換気回数
換気回数は、部屋の換気量(新鮮外気の供給量)を部屋の容積で割った値です。
昔の学校で気密に配慮されていない場合には、2~3回/h程度の自然換気が行われていましたが、最近のアルミサッシ等による気密化が図られた教室で窓を閉め切っている場合は、0.3~0.5 回/h程度の自然換気となります