・出典:ケミカルデイズ
http://www16.plala.or.jp/chemicaldays/index.html
スクール編
http://www16.plala.or.jp/chemicaldays/school/school.html
・ペンキ(塗料)
塗装直後は有機溶剤を大量吸入の恐れ!!
ペンキ=塗料の中身は、色を出す顔料、皮膜をつくる樹脂など、それを溶かしている有機溶剤や水などの溶剤、塗膜がきれいに張るように補助する添加剤からなっています。
溶剤が揮発することで、塗ったものの表面に膜を作ります。
溶剤の種類によって油性(有機溶剤)塗料、水性塗料に分けられます。
有害性としては、溶剤として使われているベンゼン、トルエン、キシレン、エチレングリコールなどの有機溶剤(VOCとも呼ばれる)が一番問題とされています。
塗った後数年も揮発し続けます。業界も自主基準を作って削減に取り組んで、「低VOC塗料」が作られています。
水性塗料は油性塗料より安全ですが、有機溶剤を少なくしただけのものもあり、水と混ぜるために界面活性剤(合成洗剤)や防カビ剤などが入っています。添加剤としていろいろなものがはいっていて、防カビ剤、抗菌や防虫機能があるものなどは、それぞれ問題があります。
顔料として使われる重金属も、塗膜がボロボロになるにつれて、大気に出てきます。
アメリカでは塗料による鉛中毒が深刻になっていて、日本でも、公園の遊具からの鉛汚染が問題になっていて、顔料のうち特に有害な鉛、クロムの削減がはかられています。
天然塗料といわれるものは、天然油と天然樹脂からできています。
塗料の中では一番安全といえますが、有機溶剤が入っているものもあり、少量のホルムアルデヒドが出てくるという話もあります。
現実には、絶対に安全な塗料というものはありません。
水性や天然塗料にしても、シックハウス、化学物質過敏症の患者さんが、反応する可能性があり、人によって違うので、使うなら、個人個人の反応を確かめて使うしかありません。
塗装の目的を考えたとき、特に必要性が少ない室内で使うのはできる限り避けた方がいいです。
塗装後は近づかないようにし、揮発成分の濃度が下がるまでよく換気し、そのあともしばらくは換気を怠らないことが必要です。
【関連情報】
・教材から発生する化学物質について-教科書、絵の具・墨汁、ニス・ラッカー、接着剤(東京都健康安全研究センター2004~)(更新日2010/10/04)
http://www.tokyo-eiken.go.jp/kenkyuka/kankyo/S9.html
・塗料の使用に伴うものと疑われる重大製品事故について(厚労省2008/08/11)(更新日2010/09/13)
・身の回りの製品に含まれる化学物質-塗料(製品評価技術基盤機構)(更新日2010/09/13)
http://www.safe.nite.go.jp/shiryo/product/paint.html