・3.3日焼け止めのナノ粒子の環境への排出による有害影響の懸念
身体から洗い流されたり、廃棄された日焼け止めのナノ粒子の環境運命及び環境へ及ぼす影響についての研究は、ほとんど行われていません。
したがって、今後、ナノ粒子の環境運命及び環境へ及ぼす影響についての研究が必要です。
そのような状況の中で、酸化亜鉛のナノ粒子はバクテリアに高い毒性を示すことが報告されており、環境中に放出された日焼け止めのナノ粒子が、生態系に有害影響を及ぼすことが懸念されます。
ナノ粒子を使用した日焼け止めについては、製造、使用、廃棄にわたるライフサイクル評価が実施されるべきです。
3.4 ナノ粒子を扱う労働者の暴露の懸念
ナノテク産業が拡大するとともに、ナノ粒子を開発する研究者だけでなく、労働者も、ナノ粒子を含む製品の製造、包装、処理、輸送、設備の保守・点検の間に、ナノ粒子に暴露する懸念が高まっています。
現在、ナノ粒子への暴露に関して安全レベルというものは分かっておらず、また労働者のナノ暴露を検出し、暴露から保護するための信頼できるシステムはありません。
ナノ粒子によって及ぼされる新たなリスクは、既存の技術や規制では管理できません。