室内空気中化学物質濃度の指針値2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・化学物質の濃度は、表1.に示すように濃度範囲が非常に広く、住宅ごとに大きく異なっていた。

頻度分布は、対数正規分布もしくはこれに類似した分布をしていた。
2000~2001年の調査では、室内/外気濃度の比が平均で5倍を超えた物質は、スチレン、ブタノール、パラジクロロベンゼンであった。
厚生労働省の指針値を超えたケースは、ホルムアルデヒドで5.8%、トルエンで9.2%、パラジクロロベンゼンで11.4%であった。
新築住宅では、ホルムアルデヒド及びトルエン、スチレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタノール等の濃度が高く、それらの住宅では居住者が健康への影響を訴えたケースがあった。
ホルムアルデヒド濃度の築後の経時変化をみると、夏に高く冬に低くなるパターンを繰り返しながら徐々に減衰した。
トルエン、エチルベンゼン及びキシレン類濃度の築後の経時変化をみると、1.5ヶ月で新築時の半分以下、6ヶ月では10分の1以下の濃度になった。
個人暴露量は室内空気濃度と相関していた。

表1. 東京及び近郊における住宅室内空気中の化学物質濃度(2000~2001年度)   
単位:μg/m3

表1. 東京及び近郊における住宅室内空気中の化学物質濃度(2000~2001年度)   

単位:μg/m3 項目


   HCHO トルエン エチルベンゼン キシレン類 スチレン p-DCB ブタノール
標本数 103  
109        109     109   109     105  108
最大値 569  4,260       130     167   237     906  97.6
最小値 2.8   9.8        1.4     2.1   0.34      1.1  1.2
幾何

平均  31.8  55.6        8.2     14.6   4.0     19.6   3.6
中央値 31.0 38.8        6.5     11.3   3.5     12.6   3.0
90

パーセン

タイル 77.6  228        23.0     44.3  26.8     257   17.0
95

パーセン

タイル 140  727        62.1     121   69.4     466   32.4
幾何

平均

外気

濃度  8.9  22.2        4.3      7.8   0.76     3.2   0.69
室内/

外気

濃度比

(平均) 3.6 2.5         1.9      1.9   5.3      6.1   5.2
(最大) 203 435         93      80   5,925    824   651
指針値超過

戸数  6  10           0       0    1       12    -
指針値超過率

(%) 5.8  9.2          0      0 0.9  11.       4    -

HCHO:ホルムアルデヒド,p-DCB:パラジクロロベンゼン。
通常の住まい方による24時間平均値。築年数:0~30年,平均:4.4年,中央値:2.0