・■ピレスロイドはヒトにも害
20代の時、ノミにバルサンを使ったことがありますが、効き目はありませんでした。成分はピレスロイド系のペルメトリンです。
除虫菊に含まれている殺虫成分ピレトリンをまねて化学合成したもので、家庭用殺虫剤はほとんどピレスロイドになっています。
神経毒があり、虫は殺すが人間には影響しないだろうということで使われていますが、人間にも影響があります。ペルメトリンは、動物実験でも発がん性があります。
死因の年次推移を見ると、悪性新生物=がんが、ずっと増加し続けています。高齢者が増えたからというのが医者の見方です。
しかし、年代別の主要死因を見ると、30代、40代、50代ででも、がんで死ぬ率は一番高くなっています。
がんを引き起こす要因はいろいろあって、それが若くして出る場合もあるとすれば、その要因の一つとして化学物質があるのではないでしょうか。
食品添加物が問題ですし、野菜にも微量の農薬が残留しています。
ディーゼル排ガス、自動車の排ガスに含まれるベンゼンも白血病を起こします。
そういう化学物質を毎日取り込んでいることが、こういう形で出てしまったのではないかと私は考えています。
がんを防ぐ意味でも、化学物質は減らすほうがいいと思います。
蚊取り線香もピレスロイドを使っています。
ごきぶり退治は、ホウ酸ダンゴか、叩き潰す。
ただし、ホウ酸自体は毒性があるので注意が必要です。
虫除けスプレーには、ディートが使われています。
アメリカ軍が開発した忌避剤で、湾岸戦争症候群の原因との説もありました。動物実験で感覚運動機能の異常などが出たので、日本でも子どもへの使用を控えるような規制がかけられました。
精油や酢で虫を防げますし、長袖長ズボンで防ぐのが一番です。
ぶらさげて虫除けをする殺虫プレートは、ジクロルボスという劇物が成分です。中国製ギョーザの包装の外側に付着していた事件では、スーパー店内で吊るしていたものから付着しました。
防虫剤は、パラゾール(パラジクロロベンゼン)は臭いがついて嫌だというので、無臭防虫剤が売り出されました。
私はセーターなどはポリエチレンの袋に入れて保管していますが、虫に喰われたことはありません。
不安な方は、衣料用ケースに入れて密閉すればイガ(ガの一種)等は入ってきません。
パラジクロロベンゼンは空気を汚染し、吸い込むと肺から血液に入るので、血液からも検出されています。ベンゼンに塩素が二つついているという物質で、これに酸素がつくとダイオキシンになり、構造からも危険な物質と推測できます。
母体から胎児に、母乳から乳児に移行する可能性があります。
樟脳は口に入れると中毒を起こすので、注意が必要です。
■揮発する化学毒物は特に要注意
完全に安全というものはなかなかありませんが、特に空気中に拡散する化学毒物は避けたほうがいいです。
お金を払って不健康になるという不合理を減らそうと、『買ってはいけない』で、製品を一つ一つ取り上げていますが、CMの影響力が圧倒的で、なかなか浸透しません。
詐欺的商品が多く、サプリメントも、ぜひだまされないで下さい。
自分だけでなく、知り合いにも広げていって、嫌がられるかもしれませんが、「あなたのためだから」と言って、使用を控えるように広めていただければと思います。
(まとめ 花岡邦明)