・■次々出てくる除菌・消臭剤
日常使われている化学物質は、約10万と言われています。
合成添加物、農薬、殺虫剤、除菌剤、化粧品、医薬品などです。
消費者に必要なものなら開発してかまわないが、ほとんど必要ないものです。化学物質の安全性を確認するのは大変で、完璧に安全といえるものはほとんどありません。
作っている科学者も、国も、利用者も分からない。
動物実験のデータをもとに、安全だろうという推定をして使っているにすぎません。利用者の体験によって最終的には分かることになります。
個人差があるので敏感な人は化学物質で症状が起こりますが、体が弱いということでなく、有害なものを寄せつけないようにするために反応が出てしまうと考えられます。
ファブリーズ、リセッシュ、ルックきれいのミストなどの除菌・消臭スプレーが出ています。さらに大幸薬品が、インフルエンザ対策として、室内を無菌化する商品「クレベリン」を出しました。
二酸化塩素が細菌を殺します。
毒ガスとしても使われ、死亡事故を起こし、「混ぜるな危険」という表示がされるようになった塩素ガスよりも、二酸化塩素は4倍以上急性毒性が強いのです。
吸い込んだ人間の肺が傷つくし、過敏症の人はてきめんに出るでしょう。企業は0.03ppmで濃度が低いから影響が出ないとしていますが、推定でしかありません。
空気中にはカビ、ウィルスが浮遊していてもほとんど害はありません。
消費者の不安につけ込んで売っているので、販売をやめるように言ったのですが、テレビで宣伝も始めました。
手ピカジェルも売れているようですが、ウィルスは水道水で流せばいいだけです。
使っている人がいたら、やめるように言ってください。
■ファブリーズの除菌成分は塩化ベンザルコニウム
ファブリーズは、成分に除菌成分としか書いてありません。
問い合わせたら、第四級アンモニウム塩が使われているという答えでした。
たぶん塩化ベンザルコニウムと思われます。
陽イオンの界面活性剤で、逆性石けんの成分です。
細菌の表面はマイナスなので、この成分のプラスとひきつけあって、細菌の細胞膜を破壊します。
汗くさいのは汗を細菌が分解することで臭いが出てくるので、殺菌して臭いをとるという方法です。
香料によるマスキング効果もあります。
使うと目の粘膜を刺激します。
ちなみに、目薬がしみるのは防腐剤として入っている塩化ベンザルコニウムのためです。
私はふつうの目薬は使わないで、使いきりで防腐剤が入っていない目薬を使っています。
洗濯洗剤には成分名の表示があっても、消臭剤にはありません。洗剤は家庭用品品質表示法の対象なので表示がありますが、消臭剤は同法の対象ではないからです。
経産省から、消費者庁に法律の管轄が移ったので、表示の対象に加えるよう言っていきましょう。
ルックきれいのミストは、有機系除菌剤のかわりに銀イオンが入っています。銀イオンの殺菌力は強く、水性植物、無脊椎動物はppbレベルの低濃度で死にます。
人間の肺へ入るのは確かです。