排気ガスの成分
■有害物質の種類
□CO2(二酸化炭素)
いわずと知れた、地球温暖化の原因となっている物質の一つです。C(炭素)とO(酸素)からできている物質です。
C(炭素)を含む物体を燃やすことによって、空気中に含むがC(炭素)にO(酸素)が加わり、CO2(二酸化炭素)ができます。
(化学式の画像をこのあたりのせる)車の燃料として利用されているものには、炭素と水素が含まれています。
そのため、燃料をエンジンの中で燃やすということは、炭素と水素を燃やすことであり、燃やすことによって、酸素との化合物を作る「酸化」が起こるので、その結果、CO2(二酸化炭素)・H2O(水蒸気・水)が副産物として排出されるのです。
□CO(一酸化炭素)
一酸化炭素は酸素の不足状態で燃料を燃やしたときに出る物質です。
上の二酸化炭素(CO2)からOがひとつとれると一酸化炭素(CO2)になります。二酸化炭素と違い一酸化炭素は猛毒で、石油ストーブなどで不完全燃焼を起こすと発生し、死者を出すこともある恐ろしい物質です。
人工的に排出される一酸化炭素の90%は車が原因だと言われていて、排ガスの物質の中で、最初の規制の対象となりました。
□HC(炭化水素)
上の一酸化炭素と同じように、不完全燃焼によって生まれる物質です。
朝の通勤時間のときに自動車から酸っぱいような、甘いような、鼻をつくような匂いがしたら、それが炭化水素です。
炭化水素は、排ガス成分で有名な窒素酸化物と混ざって、強い太陽光線が当たると光化学スモッグを発生します。
光化学スモッグは、工場付近や交通量の多いところでよく発生し、大気が白くもやがかったようになります。
やはりこれも一酸化炭素と同じく有毒です
□NOx(窒素酸化物)
エンジンの中で吸入した空気が熱せられると、窒素が酸化します。それは、空気中に酸素の他にも窒素が含まれているからです。
そして、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)が生成されます。
窒素酸化物は「NOx」と表記されますが「x」と表記されるのは、窒素(N)につく酸素(O)の量が一定でないためです。
毒性があると同時に、上の炭化水素(HC)が加わり、太陽光線が当たると、光化学スモッグが発生します。
呼吸系の健康被害の原因物質といわれ、また酸性雨の原因にもなっています。
□SOx(硫黄酸化物)
ノッキング防止のために、燃料の中に水素(H)と炭素(C)以外に、硫黄(S)が含まれているときがあります。
その硫黄が酸化すると、硫黄酸化物という有名な問題物質になります。
硫黄であるSにいくつかの酸素のOを加えると、確かにSOxになります。原油にはどうしても含まれているため、「脱硫」といって硫黄を取り除く作業が必要になってきますが、それには多額の費用がかかります。
□SPM(Suspended Particulate Matter)
トラックなどのディーゼル車からでる黒煙がSPMです。
この黒煙は、とくに発進時、加速時に多く排出されます。
発進・加速をするときには大きなパワーが必要で、そのために燃料を濃くするのです。
燃料が濃いと燃え残りが多く、黒煙も大量に出ます。
SPMはディーゼル車特有の排ガスですが、ガソリン車も省燃費にすると排出するようになります。
決してディーゼル車だけの問題ではありません。
runより:これだけあれば外出したら具合も悪くなりますね( ̄_ ̄ i)
防御しにくいやっかいな物ばっかりです。