展着剤の役割と使い方はじめに
誰でも一度や二度は薬液を散布しても植物の葉に散布液が付着しないで、単に流れ落ちるだけという経験をしたことがあると思います。
付着し難い作物としてはキャベツやネギ、イネなどがあります。
植物や害虫体表上には水を弾くワックスや糸状の物質があり、散布液は簡単には付着しません。
これを改善する目的で展着剤が生まれました。
展着剤は効率の良い散布をし、農薬の効果を一層高める働きをします。
展着剤を上手に使いましょう。
展着剤の有効成分は界面活性剤です。
界面活性剤には湿潤、吸湿、浸透、可溶化、乳化、分散、起泡、洗浄、吸着、皮膜形成、帯電防止、殺菌、防錆など様々な作用を有します。
この様な界面活性剤を使った身近な例としては家庭用の洗剤があります。
洗剤は種類や用途にもよりますが、浸透、可溶化、乳化、分散、起泡、洗浄、殺菌などの作用が働き合い、その結果として、いわゆる洗剤としての機能を発揮します。
展着剤の種類
展着剤には大きく分けて3種類があり、それぞれ以下の様な特長があります。
展着剤:濡れ性、付着性、拡展性、懸垂性などを有し、薬液を均一に付着させます。
機能性展着剤:浸透・浸達などを有し薬液(有効成分)を植物体内に入り易くさせます。
固着剤:付着性、固着性などを有し、薬液を植物体に固着させ、例えば耐雨性などを付与させます。
runより:カゼイン又はパラフィンを有効成分とするものに限ること。と規定されてます。
カゼインは食べられるんですがパラフィンはどうかなぁ?