旭川市シックスクール対策マニュアル2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・2 化学物質過敏症とは
化学物質過敏症*は,建築用材,内装材,家具,生活用品,教材,文具,床ワックス,殺虫剤などに含まれる特定の化学物質を浴びる(曝露)ことによって,目や鼻,のど,気道の刺激症状や,皮膚炎等のアレルギー症状の悪化,頭痛,筋肉痛,倦怠感,集中力低下などの全身症状を呈した後,次の機会にはごく微量の同系統,あるいは他種の化学物質を浴びたときに様々な症状を呈するようになることをいう。
急性症状を呈した場合でも,環境改善・整備により化学物質濃度を低下させることで,通常の学校生活が可能になることが多い。

シックスクール症候群やシックハウス症候群は,基準値を超える化学物質による急性症状を指すことが多く,主に経過ないし原因から見た症状であり,化学物質過敏症とは異なる概念である。
いずれにしても重要なのは,シックスクール症候群から,化学物質過敏症にならないようにすることで,高濃度化学物質に曝露される時間をできるだけ短くし,児童生徒の状態に気を配り,症状の兆候を見逃さないことである。
症状の兆候なり発症が認められた場合には,専門医・保護者との連携を密にし,その児童生徒に配慮した対応・対策を講じる必要がある。

*国際的な定義
「化学物質過敏症とは,過去にかなり大量の化学物質に一度に接触し,急性中毒症状が発現した後,あるいは有害な微量化学物質に長期にわたり接触した場合,次の機会に非常に少量の同種または同系統の化学物質に再接触した場合に見られる臨床症状」

3 揮発性有機化合物とは
シックスクール症候群の原因となる化学物質は,現在,身の回りに多く存在し,食品の添加物・生活用品の素材・合成樹脂などに使用されており,特に建築関係で使用される塗料・接着剤などの溶剤・稀釈剤や建材の防腐剤・可塑剤*などの揮発性有機化合物(VOC*)のうち厚生労働省において,実態調査・その後の知見等を基に,室内濃度指針値を定めている。

室内濃度指針値(以下「指針値」という。)は,『ヒトが通常この濃度以下であれば一生涯曝露を受けたとしても,有害な健康上の影響は現れないであろうという値』であるが,化学物質過敏症は指針値以下であっても何らかの影響が見られる可能性がある。
世界保健機構(WHO)では約50物質についてガイドラインを定めていることから,国(厚生労働省)においても指針値の追加設定が順次検討されているところである。
なお,学校においては,学校保健安全法第6条第1項の規定に基づく「学校環境衛生基準により,ホルムアルデヒド・トルエン・キシレン・パラジクロロベンゼン,エチルベンゼン,スチレンの6物質としている。