・一酸化炭素
① 検査回数
毎学年2 回定期に行うが、どの時期が適切かは地域の特性を考慮した上、学校で計画立案し、実施する。
なお、教室等において燃焼器具を使用していない場合に限り、検査を省略することができる。
毎学年2 回定期とは、季節等を考慮し、例えば夏冬の異なる季節を指す。
また、一般的に暖房器具を使用していない夏期では、教科等により燃焼器具を使用している教室等が検査の対象となる。
② 検査場所
学校の授業中等に、各階1 以上の教室等を選び、適当な場所1 か所以上の机上の高さにおいて検査を行う。
③ 検査方法
一酸化炭素は、検知管を用いて測定する。
検知管の使用に当たっては、測定濃度に応じた検知管を用いること。なお、検知管の濃度の読みについては、訓練することにより、個人差が少なくなるものである。
<同等以上の方法の例>
定電位電解法を利用した測定器(記録計付きの機器では自動測定も可能である。)を用いて測定する。
この場合は、定期的に較正ガスを用い精度管理を実施するほか、センサーや電源である電池の寿命を考慮し、定期的にメーカーの点検を受けること。
二酸化炭素
① 検査回数
毎学年2 回定期に行うが、どの時期が適切かは地域の特性を考慮した上、学校で計画立案し、実施する。
なお、教室等において燃焼器具を使用していない場合に限り、検査を省略することができる。
毎学年2 回定期とは、季節等を考慮し、例えば夏冬の異なる季節を指す。
また、一般的に暖房器具を使用していない夏期では、教科等により燃焼器を使用している教室等が検査の対象となる。
② 検査場所
学校の授業中等に、各階1 以上の教室等を選び、適当な場所1 か所以上の机上の高さにおいて検査を行う。
③ 検査方法
ザルツマン法を用いて測定する。
すなわち、試料空気中の二酸化窒素をザルツマン試薬により発色させ吸光光度法で測定する。
大気環境測定等の標準法となっている。ザルツマン法を用いた自動計測器は、日本工業規格(JIS)の認証が行われている。
<同等以上の方法の例>
○ 化学発光法を用いて測定する。
試料大気にオゾンを反応させると、一酸化窒素から励起状態の二酸化窒素が生じ、これが基底状態に戻るときに光を発する(化学発光)。この化学発光の強度を測定することにより、試料大気中の一酸化窒素の濃度が測定できる。一方、試料大気をコンバータと呼ばれる変換器に通じて二酸化窒素を一酸化窒素に変換した上で化学発光の強度を測定すると、試料大気中の窒素酸化物(一酸化窒素と二酸化窒素の合計)の濃度が測定できる。これらの測定値の差をとることによって、試料大気中の二酸化窒素の濃度を求めることができる。
化学発光法を用いた自動計測器は、日本工業規格(JIS)の認証が行われ
ている。
○ 室内で短時間に測定する方法として、トリエタノールアミン(TEA)を含浸させたサンプラーで捕集し、ナフチルエチレンジアミン法で分析する簡易法もある。
揮発性有機化合物
① 検査回数
毎学年1 回教室等内の温度が高い時期に定期に行う。
② 検査場所
検査は、普通教室、音楽室、図工室、コンピュータ室、体育館等必要と認める教室等において行う。
また、それぞれの教室等の種別に応じ、日照が多い教室等、発生源の予想される教室等や刺激臭や不快な臭いがする場所等を測定の対象とし、化学物質の濃度が相対的に高いと見込まれる場所において、少なくとも1 か所以上を選定する。
具体的には、全体の平均的な値が得られる中央付近が適当と考えられる。
体育館等では部屋の中央付近、高さ120~150cm の位置で行う。体育館等の使用時は、使用状況にあわせて少なくとも壁から1m 以上離れた場所、2 か所以上で採取する。
③ 検査方法
<検査時の事前措置>
教室の濃度を外気濃度と同じ程度にするため、教室等の窓、戸、戸棚等を開けて30 分以上換気する。
その後、開放したところを閉め、そのまま5 時間以上放置する。
<検体の採取法>
空気の採取は、授業を行う時間帯に机上の高さで行う。
採取は、原則として、児童生徒等がいない教室等において窓等を閉めた状態で行う。
通常の授業が行われている環境条件の教室等で採取を行う場合は、基準の備考に示す「次回からの検査を省略することができる」の適用から外れることとなる。
採取方法には、以下の方法がある。
○空気吸着管に吸着させる方法
●吸引方式(アクティブ法)
精密ポンプを用いて、ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)捕集管に試料の空気を一定量採取する方法 (図Ⅱ-1-2)。
なお、捕集管は、対象とする揮発性有機化合物の種類により異なる。
検体の採取時間は30 分間。(検体は午前と午後にそれぞれ1 回以上採取する。)
図Ⅱ-1-2 吸引方式(アクティブ法)の例